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【ピーキー・ブラインダーズ】シーズン3ネタバレと徹底解説。政府の陰謀とは?

クライム

【ピーキー・ブラインダーズ】シーズン3ネタバレと解説。チャーチルから命を救われたトミーは、政府からの指令でソビエトとロシアをめぐる陰謀に巻き込まれる。一方、アーサーは裏社会に嫌気が差していた。二重三重に入り組んだプロットをわかりやすく解説。

© The BBC
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【ピーキー・ブラインダーズ】シーズン3あらすじ

2年後の1924年。

トミー(キリアン・マーフィー)の結婚式が行われた。

相手はグレース(アナベル・ウォーリス)。

チャールズという息子に恵まれ豪邸も構えたトミーは、家族がいる幸せをかみしめていた。

アーサー(ポール・アンダーソン)も結婚しているが、彼は裏社会の仕事に嫌気が差していた。

トミーはチャーチルからの汚れ仕事を引き受け、その報酬で合法ビジネスを展開し裏社会から手を引くつもりでいた。

一方、ジョン(ジョー・コール)は、シェルビーの一員として働いているリジー(ナターシャ・オキーフ)と交際していた地元のイタリア系ギャング、シャングレッタ(ケネス・コリー)の息子エンジェルを許せず、半殺し状態にした上で目を潰す。

怒ったシャングレッタは刺客を放ち、結果 トミーの近くにいたグレースが射殺される。

絶望に陥ったトミーは、シャングレッタ一味への報復に動き出す。

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【ピーキー・ブラインダーズ】シーズン3新キャスト紹介

ヒューズ神父/パティ・コンシダイン

セクションD(政府関係筋)からの極秘指令をトミーに指示する神父で冷酷な偽善者

ヒューズ神父役のパティ・コンシダインは、【マイ・ベスト・フレンド】(2016)のジェイゴ役で知られるイギリスの人気俳優。

【ボーン・アルティメイタム】(2007)【ワールズ・エンド酔っ払いが世界を救う!】(2013)【スターリンの葬送狂詩曲】(2017)等、代表作作品多数。

リンダ・シェルビー/ケイト・フィリップス

アーサーの妻。

信心深いが計算高く、アーサーを操って裏社会を辞めさせアメリカ移住を計画する。

リンダ役のケイト・フィリップスは、【ウルフ・ホール】(2016)のジェーン・シーモア役で知られるイギリスの女優。

【ザ・クラウン】(2016)【劇場版ダウントン・アビー】(2020)にも出演。

タチアナ・ペトロヴナ/ハイテ・ヤンセン

タチアナはロシア革命から亡命したグルジアの女大公で、小悪魔的な魅力でトミーを誘惑する。

タチアナ役のハイテ・ヤンセンはオランダ出身の女優。

【ポール・ヴァーホーヴェン トリック】(2014)【ライン・オブ・デューティ】(2017)にも出演。

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【ピーキー・ブラインダーズ】シーズン3ネタバレと解説

政府の陰謀

トミーはヒューズ神父から、ロシアから亡命した貴族のペトロヴィッチロマノフ大公と会うようにとの指示を受ける。

大公はソビエトへ対抗するために武器(戦車)を必要としていた。

トミーは、先だってトミーの結婚式に現れたソビエトのスパイ・カレージンを殺した代償と共に、報酬を大公に要求する。

大公は支払い能力がないふりをして、英国からハンプトンコートに住まわせてもらっていたが、実はロシアから大量の宝石類を持ち出し隠していた。

トミーへの支払いは、現金と宝石で賄うと答える。

そんな時、共産主義の妹エイダからヒューズ神父がこの一連の動きをソビエト側に洩らしていた事を知ったトミーは、裏切り者としてヒューズ神父を殺害する計画を立てた。

しかし、逆に計画を知ったヒューズに襲われ半殺しにされてしまう。

ヒューズ神父は、ソビエト側に洩らした事は故意であり、ソビエトが戦車を乗せた列車を爆破すれば、英国政府がソビエトと国交を断絶できる事が政府の狙いだと明らかにする。

トミーは、そのからくりをエイダの知人のソビエト関係者に伝えた。

ヒューズから受けた傷が回復するとトミーはまず、大公一家の住まいのハンプトンコートの隣の土地を購入してトンネルを掘り、アルフィー・ソロモンズを引き入れて地下の金庫にある宝石を奪う計画を考える。

ところが、計画は思うようにはいかなかった。

息子のチャールズがヒューズ一派に誘拐されたのだ。

ヒューズは、列車の爆破とその件がソビエトが関わったように見せる工作を指示し、また大公一家の宝石を盗んだらひとつ残らずよこすようトミーを脅迫した。

トミーは、アーサーとジョンに列車の爆破を指示すると共にマイケルにチャールズの居場所を捜索させ、自分は宝石強奪のためのトンネル掘りに向かう。

4話が秀逸!音楽も演出も素晴らしい!

冒頭、鹿が撃たれ、「カーン」と例の「Red Right Hand」が流れるところから始まる。

その後、狩を終えたピーキーたちが馬で行進し、また「カーン」。

しびれる演出だ。

この鹿狩りは、シェルビー兄弟の父が死んだ弔いだと言う。

最低の父だったが、最期は息子たちに許しを乞いたらしい。

許すつもりはない」「親父をわすれよう」。

撃たれた鹿の目に映るトミーたち、というシーンが象徴的だ。

一方、男たちが鹿狩りをしているのに、仕事をさせられている女たちは不満を募らせ、うっぷん晴らしに女性労働者のデモ行進に参加。

この時、スタイリッシュに装ったポリーやリジーを始め女性たちの行進がかっこいい。

そして場面変わり、狩から戻ってきた馬に乗った男性たちの行進。

この2つのシーンのBGMは全てPJ Harvey の Meet Ze Monsta

音楽と映像がマッチしていて鳥肌ものだ。

これを見ただけでも【ピーキー・ブラインダーズ】を見て良かったと思える。

因みにこのエピソードの最後は、ヒューズ一派によって頭蓋骨を割られ、意識が遠のくトミーのセリフ「親父が見えるよ、あんただけは……」で締めくくられる。

big mouth(口が軽い、おしゃべり)

日本で言うビッグマウスは大ぼら吹きの意味だが、英語のbig mouth秘密が守れないの意。

このシーズン、トミーたちのセリフで多用される。

まず、キャンベル殺しを教会で告解するポリー

(しかし、後悔してない。)

しかも、あろうことかヒューズ神父の殺人計画まで洩らしてしまう

また、戦車の強盗計画が女たちに漏れる。

これは、アーサーからリンダに伝わったものだった。

ヒューズ神父に宝石強奪計画を密告したのはアルフィー・ソロモンズだった。

アルフィー・ソロモンズの説教

トミーは、アルフィーが計画を漏らしたことを知ると激昂する。

アルフィーは「裏社会で戦いたいなら覚悟を決めやがれ!

息子がさらわれたからって、なんだ、と。

お前だって何人もの息子や父親を痛めつけ殺してきたんだろ

この正論にトミーは何も言えなかった。

そう、トミーはシャングレッタ親子を痛めつけて殺したのだ

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【ピーキー・ブラインダーズ】シーズン3感想

グレースがあっけなく逝ってしまったショックも忘れるくらい、手に汗を握る怒涛の展開だった。

小悪魔タチアナの行動にも驚いた。

トミーの上をいくしたたかさである。

トミーが最初に約束した「裏社会とオサラバ」どころか、トミー以外全員逮捕されてしまった!

放火や人殺しをさんざんやってきたので死刑は免れないだろう。

シェルビーたちはどうなるのか?