「大秦帝国(だいしんていこく)」24話・25話・26話のネタバレ感想|太子の暴挙

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「大秦帝国-QIN EMPIRE-」24話・25話・26話のあらすじとネタバレ感想。太子が農民を惨殺し、そのせいで民が反乱を起こしたと知った衛鞅は、太子だけでなく太子の教育係である嬴虔と公孫賈も連座で処罰します。

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24話:教育係の2人

渠梁きょりょう玄奇げんきの案内のもと、墨家の本営である神農山に入りました。

ところが、入ってすぐに墨家の者に包囲され、渠梁はどこかへ連れて行かれます。

一方、改革を進めるため隴西ろうせいへ向かっていた嬴虔えいけん熒玉けいぎょくのもとに、「太子が農民を惨殺し、そのせいで民が反乱を起こした」との知らせが入ります。

嬴虔は熒玉が止めるのも聞かず、軍を率いて反乱を平定しに向かいました。

しかし現在、兵権は衛鞅の手にあるため、勝手に軍を動かせば法律違反になってしまいます。

肝心の太子はというと、太后からお叱りを受けていました。

そこへ駆けつけた熒玉はすべての事情を太后に話します。

太后は急いで嬴虔のもとへ駆けつけ出兵をやめさせるとともに、衛鞅のところへ行き自首するよう言い聞かせました。

嬴虔が衛鞅のもとへ行くと、衛鞅は太子の教育係である嬴虔を監督不行き届きで鼻削ぎの刑に処すると言います。

また、衛鞅はもうひとりの教育係である公孫賈こうそんかも拘禁させました。

感想

太子の教育係2人は、直接関与したわけでもないのに監督不行き届きで処罰されるなんてお気の毒……。でもこれが、新法で定めた「連座」ってやつなのでしょうね。

改革を始めたばかりで国がまだ安定していない今だからこそ、国民全員に「法は絶対」と植えつけないといけないのは分かるのですが、このままでは衛鞅はあらゆる人から恨まれてしまいそう……。少なくとも今回の一件で、太子と教育係2人からの恨みを買ったのでは?

でもこういう改革って、誰かが矢面に立って憎まれ役にならないといけないし、その役を衛鞅が引き受けているのだと思うと彼も大変な立場です。表向きは毅然とした態度を貫いてるけど、心の負担は相当なものだと思う。

渠梁も 自分が不在の間にこんなことが起きているなんて、後から知ったらさぞ心を痛めそう……。

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25話:法の前では身分に差はなし

民を惨殺するという太子の暴挙に怒った農民たちが朝廷に押し掛けてきました。

衛鞅は農民たちの前で、新法に従い公正に裁くことを表明。

そして 法に身分の差はないことを証明するため、太子の処分を言い渡します。ただし、太子は成人前であるため体刑は免除されることに。

また、太子の教育係である嬴虔と公孫賈も責任を問われ、嬴虔は鼻削ぎの刑を、公孫賈は額に入れ墨の刑をその場で執行されました。

さらに、両名はともに免職および領地を没収、公孫賈に至っては流刑に処されます。

そして、勤勉な農民への恩賞もその場で行うと、衛鞅への信頼を深めた農民らは納得して村へと戻っていきました。

離れた場所からその様子を見ていた甘龍は屋敷に戻ると、激怒した様子で「もう誰にも会わん!朝議にも出やん!」と声を荒げます。

その頃、渠梁は墨家の者たちから「なぜ我々を襲撃したのだ」と身に覚えのないことを責められていました。

そこへ、墨家の総師の友人である百里遙ひゃくりようが、白雪と侯贏こうえいを連れて現れました。

白雪と侯贏は「墨家を襲った集団は我々だ。秦の君主は関係ない」と説明します。

墨家の者たちは秦国に対する誤解および改革への誤解を解き、両者は和解しました。

感想

衛鞅の読み通り、墨家の刺客を撃退した「別の集団」は侯贏たちでした。ただ白雪まで関与していたとは予想外。白雪は墨家を襲った理由について色々と語っていたけど、一番の理由は“衛鞅を守るため”では?(笑)

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26話:太子の処遇

今回の太子の一件について、景監は“意図的に小麦に砂を混入した者がいるのではないか”と怪しみます。

それに対し、衛鞅は「たとえそうだとしても、今 断罪しては新たな暴動が起こり改革が中断されてしまう。それに、捜査しても成果は期待できない」と言うのでした。

その頃、甘龍の配下的存在である杜摯としは甘龍に別れを告げに来ていました。

「故郷に帰って隠居いたします。このまま国都の櫟陽やくように留まっていても、我ら貴族は(改革により)潰されるだけですからな」

すると甘龍は、一介の民として故郷に帰ればお前も等しく村の組織に組み込まれ、逃げることも隠れることも、もちろん隠居なんてできやしないし、お前の上に立つのは高官ではなくただの村長なのだぞ、貴族の家に生まれ高官として生きてきたお前に耐えられるのか、と言葉を返します。

杜摯は「では、どうすれば?このままではおかしくなりそうですよ!」と嘆くと、甘龍は今は大人しく櫟陽にとどまり静観するしかないと答えました。

一方、墨家の本営を後にした渠梁のもとに車英が駆けつけます。

「君主様がお留守の間に大変なことが……!」

車英から嬴虔が鼻そぎの刑に処されたことを聞いた渠梁はショックで気を失ってしまいます。

その後、渠梁は嬴虔の屋敷を訪ねましたが、嬴虔は背を向けたままこちらを向こうともしません。

渠梁は心痛な面持ちで、嬴虔が法に従い刑罰を受けたことに感謝します。

しかし、嬴虔は背を向けたまま「嬴虔はもう死んだ」と力なく言うのみでした。

その言葉を聞いた渠梁は思わず「改革を止めて衛鞅を処刑し、我ら嬴一族で秦を再興しましょう!」と訴えかけます。

「改革の中断は望まぬ」と嬴虔。
「しかし、改革のためには兄上が必要です」
「お前の兄はもう死んだのだ」

嬴虔はそう言い残して、この場を立ち去りました。

その後、宮廷に戻った渠梁は太子(嬴駟えいし)を何度も引っぱたき剣まで突きつけますが、寸でのところで太后が止めに入ります。

しかし、30人余りの村人を惨殺した罪は重く、嬴駟は太子の座をはく奪された上に宮廷からの追放を言い渡され一介の民として生きていくことになったのです。

感想

あらら……太子は追放になっちゃいましたか……。実の息子である太子に追放を言い渡した渠梁もつらかったことでしょう。今回の一件で太子が反省してくれれば良いのですが。

渠梁は衛鞅の前では今回の一件を口にしませんでしたが、衛鞅としては怒りをぶつけてくれた方が気持ちがラクだったかもしれませんね。

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本ページの情報は2023年12月時点のものです。最新の配信状況は公式ページまたは各動画配信サービスにてご確認ください。