ディスクレーマー夏の沈黙(Apple TV+)第3話・第4話のネタバレ解説と考察。キャサリンは「行きずりの人」の作者を突き止め、家族に対する脅迫を止めさせようと留守電を残しますが、夫ロバートは小説を信じ切っており、ついには家を出ざるを得ない状況を作られてしまいます。また、ロバートが読む小説を通じて明らかになるキャサリンとジョナサンの物語は生々しさを帯びていきます。
第3話〜第4話のあらすじ
キャサリンとジョナサンの物語
ジョナサンに宿泊先のホテルまで送ってもらったキャサリンは、息子ニコラスを寝かしつけてから併設するバーで少し飲もうとジョナサンを誘います。そこからのキャサリンはとても大胆になり、ジョナサンを誘う形で不倫関係に陥りました。2人の関係は数日間続き、キャサリンの帰国が翌日に迫ると、ジョナサンは自分も一緒にロンドンに行くと言って聞きません。
しかし、キャサリンは家庭があることを理由にジョナサンを拒絶し、2人は話すことさえしなくなります。そんな中、キャサリンの息子ニコラスが1人でボートに乗って沖まで流されてしまいます。
すぐに異変に気づいたジョナサンが沖まで泳いでニコラスの救出に向かいますが、ジョナサンはニコラスを他の救助者に託したところで力尽きてしまいました。間もなくしてライフガードによって救出されるも、ジョナサンはすでに息を引き取っていました。
その後、ジョナサンの父スティーヴンと母ナンシーが遺体の引き取りにイタリアへとやって来ます。ナンシーはジョナサンの死に動揺を隠せず、ジョナサンが現地で撮影したカメラのネガを含める遺品をまとめました。その際の警察とのやり取りで、ナンシーはジョナサンがキャサリンの息子ニコラスを救って亡くなったことと、キャサリンの連絡先を知るのでした。
現在
キャサリンは、「行きずりの人」の作者がスティーヴンであることを突き止め、彼に伝えたいことをメモしていました。※スティーヴンは偽名で本を出版している
そして、スティーヴンに電話をかけると、留守電に本の感想とメッセージを残します。それは、スティーヴンの胸の痛みに理解を示しつつも、復讐を止めるよう促すものでした。
また、キャサリンはこの物語が”見事なフィクションである”ことを強調しました。ところが、このキャサリンのフィクションとの発言がスティーヴンの怒りを増幅させ、彼はキャサリンに自分と同じ苦しみを味わわせたいのだと更なる執念を燃やします。
仕事を終えて帰宅したキャサリンを、次なる衝撃が襲います。そこには夫ロバートと息子ニコラスがおり、ロバートは勝手にキャサリンの長期出張をでっち上げたのです。ロバートはキャサリンの留守を理由にニコラスを実家に住まわす手筈まで整えており、ニコラスは完全にロバートのことを信じ切っていました。
ロバートによって荷造りからタクシーの手配までも済まされ、キャサリンは成す術もなく家を後にします。その際、ロバートと言い合いになったキャサリンは、「彼(ジョナサン)の死は望んだ」と口にしました。