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【転校生ナノ】考察。ナノは何者?彼女の正体や目的とは?

アジアドラマ
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【転校生ナノ】考察。本作は、教育現場で実際に起こった問題を基にして作られたミステリアスなドラマです。主人公のナノがとにかくぶっ飛んでいて、転校する先々で生徒たちの悪感情を焚きつけていきます。あえて自らが被害者になることもあり、先の読めない展開に魅了されること間違いなし!

製作:2018年 タイ

原題:デック・マイ(เด็กใหม่)

監督:1話ごとに異なる

放送局:Netflix

キャスト:チチャー・アマータヤクン(คิทตี้-ชิชา อมาตยกุล)他のキャストは1話ごとに異なる

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【転校生ナノ】あらすじと作品概要

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主人公ナノを演じるのは、チチャー・アマータヤクンインスタはこちら

どこにでも居るようで、どこにも居ない美少女のナノ。

ミステリアスで得体のしれないナノが転校してきたことで、人間の闇や黒い感情が浮かび上がってくるドラマとなっています。

基本は1話ごとにナノが転校する完結モノで、監督も1話ごとに異なります。

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【転校生ナノ】見どころ

ぶっ飛びすぎた主人公

タイドラマは明るい学生モノが多く、本作もそのような作風だと思って視聴すると とんでもない衝撃を味わうことになります。

たとえば1話。

“性犯罪を犯した男性に制裁を下す”

これだけなら今までも似たようなテイストのドラマがいくつかありましたが、本作は予測の上をいっています。

主人公のナノは、安全な場所から制裁を下すのではなく、自らが性の被害者となることでそれを証拠とし、相手の男性を地獄の地獄、地獄の果てまで徹底的に追いつめるかなりダークな作風なのです。

また、ナノがたびたび見せる高笑いは、あまりにも基地外じみていて背筋が凍るほど。

とにかく彼女の狂ったような高笑いがやばすぎて、Filmarksというレビューサイトでも、多くの人が「高笑いが印象的」だとコメントしています。

ナノはミステリアスでサイコでどこか基地外じみていて、とにかく得体のしれない主人公ですが、だからこそ本作の独特な世界観ができあがっているとも言えます。

逆に、もしも彼女の人物像にリアリティがあったなら、作中で起こる数々の悲惨な“被害”も生生しくなってしまったでしょう。

そう考えると、ナノの浮世離れしたキャラクターは、ドラマに絶妙な役割をもたらしています。

様々な作風を堪能できる

本作は1話ごとに監督が違うため、様々なテイストの作風を堪能できます。

どん引きするほどにエグい回もあれば、ホラーチックな回やほろ苦い恋愛模様が描かれる回も。

えぐい話が好きな人には1話と2話がオススメです。

逆にえぐいのが苦手な人は、2話までを飛ばして3話から見るのが良いかもしれません。

ひねりの効いたオチを味わいたい方は4話と5話、ラブストーリーがお好きな方は8話がオススメです。

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【転校生ナノ】考察

ナノは何者なのか、彼女の目的は?

本作は、実際の教育現場で起きた話を基に作られており、1話につき1人の実話が描かれている構成です。(2話分の時もある)

ここでポイントなのは、ほとんどの場合ナノが“被害者”だということ。

つまり、ナノは実際に起きた被害を請け負っている存在なのです。

それと同時に加害者たちに制裁を下す存在でもありますが、でもそれはナノに何かしらの目的があるわけではなく、ドラマの根底にある”因果応報”というテーマを実行するためのキャラクターなのではないかと思います。

日本でいうところの【笑うセールスマン】の喪黒福造のような立ち位置。

そんなナノの制裁はしばしば“やりすぎ”な時もありますが、この被害が実話であることを念頭に置いて視聴すると、また見方が変わってくるかもしれません。

エンターテイメントとして見た時には サイコなヒロイン像と先の読めない展開を楽しめ、実話として見た時には色々と考えさせられ、また制裁劇としては見ごたえがあり、様々な角度から楽しめる作品となっています。

そんな本作ですが、見進めていくうちにある疑問が浮かんできます。

ナノは一体“何者”なのか。

おそらく、彼女は何者でもなく、人間の醜い心や感情を浮かび上がらせるための媒介的な存在として描かれているのではないかと推測します。

なぜなら、加害者たちの行動は、毎回“ナノの存在や言葉がキッカケになっている”から。

監督が毎回違っても、そこだけは一貫しています。

そして先述したように、ナノは 悪いことをした人間たちに因果応報をもたらす役割も担っているのでしょう。

ナノは2話で死んだのか

ナノは第2話で輪姦された後に生き埋めにされました。

そのはずなのに、翌日になると彼女は何事もなかったように出校してきます。

なぜ生きているのか、本当は死んだのか、だとしたら出校したナノは幽霊なのか。

先述したようにすべては実話であることから、2話で描かれた“実際の被害者”は生き埋めにされた時点で、もしくは輪姦された時点で亡くなったのかもしれません。

でも本作は加害者に制裁を下すドラマですから、ナノは翌日も生きていたのでしょう。

(あるいは、2話を担当した監督が、ただ単にホラーテイストに仕上げただけかもしれません)

そして、悪事がバレることを恐れた加害者たちは再びナノを殺して埋めようとしますが、ナノは途中で生き返ります。

殺しても殺しても生き返り、挙げ句にはナノが何人も現れて さながらホラーのよう。

他の回でも たびたびナノの超人的な一面が描かれますが、それは超能力というわけではなく、ナノという存在を得体のしれない恐ろしいものとして表現するためではないかと思われます。

実際にナノを演じたチチャー・アマータヤクンは、インタビューで「非人間的に見えるように演じた」と語っていました。

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【転校生ナノ】感想

ミステリアスでサイコな主人公ナノの魅力に引きつけられて視聴が止まりませんでした。

中でも、サイコでダークな1話と2話はドラマに釘付け状態で、予想外の結末にも唸らされました。

他に秀逸だったのは4話と5話。

特に5話は、SNSの集団心理の不気味さがとても巧く描かれていたのと、最後のオチもひねりが効いていて映画並みのクオリティ内容でした。

回によってナノの存在感は薄かったり濃かったりしますが、どの回でも非人間的な魅力は変わりません。

次はどんなサイコっぷりを見せてくれるのだろう、次はどんな制裁を下すのだろう、次にあの高笑いが聞けるのはどんな場面だろう、と中毒性のあるドラマでした。

ただ期待が高まりすぎたせいか、3話はナノの存在感が薄かったのと、ナノがただ「唆すだけの人」になっていたのが残念。

監督が1話ごとに違うため、ドラマの雰囲気に多少のブレがあるのは仕方ないのですが、それでも「やられたらやり返す」という軸はブレないで欲しかった気がします。

*

注目キャストは、第2話で加害者の男子生徒を演じたアップ・プーンパット・イアン(愛称はUP)。

彼は、BLドラマ【Lovely Writer】にも出演しておりタイでも人気沸騰中の若手俳優です。

他にも注目の若手俳優がこぞって出演しているので、見知った顔があるかもしれません。

なお、シーズン2は5月7日にNetflixで配信されます。

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