匡平との約束の時間に、順子が待ち合わせ場所に訪れなかったのは事故に遭っていたからでした。雅志はロシア行きのレセプションを投げ出して病院に駆けつける一方で、匡平は美和から事故の知らせを聞いたものの、東大受験を受けることを決意しました。果たして、順子の様態は?そして匡平の受験の結果は?
ドラマ『初めて恋をした日に読む話』
最終話あらすじ
受験生を庇って事故に遭ったと言う順子に、雅志も美和も「順子らしい」と順子の意識が戻るのを心配そうに見ていました。
第一次試験が終わった匡平は、すぐに美和から順子の様子を伺いますが、雅志は「明日もまだ試験があるだろ。病院に来ても君にやれることはない」と、匡平の東大受験を後押しするかのように言います。
順子は、足の骨折と頭を打っただけで命に別状なく、あとは意識が回復するのを待つだけでした。
そして翌日。匡平の二次試験が始まり、順子の意識も戻り周囲は胸を撫で下ろしますが、事故で頭を打っているということもあり、順子は少しの間入院することに……。
ある日、美和が病室に来ている時、雅志と西大井がお見舞いにきました。最初は気づかなかった美和と西大井でしたが、ここにきて美和と西大井の嘘がバレてしまいます。
・西大井=夢を追う売れないダンサー
2人とも、肩書ではなく内面を見てほしかったという理由からついていた嘘だったのです。
また、雅志がレセプションを放り出して病院に駆け付けたため、プロジェクトが失敗したこと、左遷されるかもしれないということも順子にバレてしまいます。
これを機に順子は、雅志や匡平のこと、すべてのことを真剣に考えるようになりました。
そして南高校では卒業式を迎え、山下も先生を卒業する日となります。卒業式が終わると、校門の前でエトミカが匡平を待っていました。いつになくしおらしいエトミカが、改めて匡平に告白しますが、匡平はゴメンと……。
しかしエトミカに「合格して告白した後はどうするの?先生は34歳で、大学卒業までの4年間、先生を待たせるのか?」と言われ考えてしまう匡平。
一方で退院の日を迎えた順子は、「雅志は受験に失敗したときも、就活や婚活が上手くいかなかったときも、ずっと変わらず傍にいてくれた。雅志のことは好きだけどでも恋や結婚とは違う」と、雅志に自分の本当の気持ちを伝えたのですが……。
ドラマ『初めて恋をした日に読む話』最終話の見どころ
匡平を諦めさせるための苦渋の決断
順子も自分自身で、匡平が好きだという気持ちに気づいていました。しかし、匡平に「結婚しないでくれ」と言われた時、彼の将来を考え諦めさせるために雅志との結婚が決まったと嘘をついてしまいます。
これにより匡平は順子を諦める決意をしましたが、後日山下からの電話で「順子と雅志は結婚しない」ことを聞かされます。
順子が匡平についた嘘は、雅志の耳にも入り「いくら何でも俺を利用し過ぎだ。俺にも由利くんにも順子にも失礼なんじゃないか」と激怒。雅志も匡平も傷つける最低の嘘と気づいた順子の心の中は複雑でした。
順子は匡平を諦めるため、匡平の未来を考えた上での嘘でしたが、フラれて心に傷を負っている雅志に対しては、ひどい嘘であることは間違いないでしょう。
まさに”傷に塩を塗る”状態で、雅志が怒るのも無理はありません。順子は不器用なので、自分のことというより、匡平のことを考えての苦渋の決断だったようですが、それによって他の誰かが傷つくとは考えていなかったようですね。
合格発表が続々と届く中での匡平は?
山王ゼミナールでは、受験の最後の合格発表は、受験生の連絡で合否を知るというステータスだったようで、合格した生徒たちから報告の電話が掛かってきたり、中には直接報告しに来る生徒も居たりと、”桜咲く”雰囲気で盛り上がっていました。
しかし、匡平からの連絡はないまま……。順子が、匡平との思いでの場所で待っていると、匡平の姿が……。
「合格した」
そして2019年4月。東大のキャンパスには匡平の姿がありました。相変わらずのピンク髪で、学生の中には匡平に話しかける女子も居ましたが、相変わらず突っ慳貪(つっけんどん)。
順子一筋の硬派という感じで、好きな女の子には積極的だけど彼女以外には目もくれない。順子にフラれた後でも、彼女を思い続ける。そんな一途な一面も匡平の魅力ですね。
ドラマ『初めて恋をした日に読む話』最終話の感想
やはり順子は匡平を選び、年齢的にも「結婚するなら”なる早”で」なんて順子らしいプロポーズでした。
匡平が自分と同じ年齢になる頃には、自分は50歳。それでもいいのか?という女性心理はうなづけますね。雅志は20年来の恋に終止符を打てて、あらたな人生がはじまるのかな?という感じでした。
匡平と順子がハッピーエンドを迎えると言うのは、あんとなく予想通りという印象がありましたが、それが一番いい終わり方なのかなと思います。
美和と西大井も婚約したり、エトミカは京大には落ちたけど、東京の方がモテるという理由で早稲田に行くなんて、新しい恋を探し始めているようですし。
順子が東大に落ちた時は、自分より母の方がつらいからと笑って見せて、母は自分の間違いに気づいたものの、辛そうな順子を見る度に自分の間違いを突きつけられているようで余計につらく当たっていたと、それぞれが隠していた思いから解放されましたね。
上手くいかない恋もあったけれど、すべてがハッピーエンドのスッキリした結末でした。