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作品情報
ストーリー

1993年1月、バルト海で起きたフェリー沈没事故をNetflixが壮大なスケールで描く5話構成のドラマ。海での生存者たちの極限と、陸で残された家族・関係者が長年にわたり真実と正義を求める姿を、当事者の視点と制度の闇を交錯させながら描く。制作陣は映像的スケールと法的・社会的検証の両面に重心を置いており、“事故そのもの”だけでなくその後の記憶・裁き・責任に踏み込む。
(あらすじ)
1993年1月13日、ポーランドのシフィノウイシチェ港を出航したフェリー「ヘヴェリウス号」は、スウェーデンのイースタッドを目指していた。だが、航路上に突如激しい嵐が立ちはだかり、乗客と乗務員は荒れ狂う海の中で生き延びるために全力で戦わなければならなくなる。
一方で、陸に残された家族たちは、事故の背後に潜む人間の複雑な思惑や闇に直面しながら、大惨事の真相を追究。海で命を落とした人々の尊厳を守るため、彼らもまた困難な戦いに挑むことになる。
登場人物|キャスト
当事者側
- アンジェイ・ウワシェヴィチ船長(演:ボリス・スジック)
- 嵐の中で船を指揮する責任者。誇りと責任感の狭間で揺れる姿が描かれ、事故後の証言や内面の葛藤も物語の中心。
- ピオトル・ビンテル(演:ミハル・ツラワスキ)
- 船長の部下で現場の状況を把握する乗員。命令に従う一方、危険を感じ葛藤する姿が描かれる。事故後の証言者としても重要。
- スキルムント(演:コンラッド・エレリック)
- 事故を目撃した若手乗員。事故の記憶やトラウマを通して、物語に緊張感をもたらす。
- ウカシュ・シムラト
- トマシュ・シューハルト
- マルチン・ボサック
遺族側
- ヨランタ・ウワシェヴィチ(演:マグダレナ・ロシュカ)
- 遺族代表として事故の真相を追求する。
- カタジナ・マリノフスカ(演:ユスティナ・ワシレフスカヤ)
- 遺族支援の弁護士・活動家。正義と制度の衝突を法廷の視点で描く。
- カタジナ・ブジャキエヴィチ
- アンジェイ・グラボウスキ
- ヨアンナ・クーリク
その他の出演者
●アルトゥル・ジミイェフスキ
●アグニエシュカ・グロホウスカ
●クシシュトフ・ピチェンスキ
●マグダレナ・チェレツカ
●ヤン・エングラート
●マグダレーナ・ザヴァツカ
●ヤツェク・コーマン
●アンジェイ・コノプカ
●トマシュ・シュヒャルト
●アンナ・ダグマラ・デレショフスカ
●ミハリナ・ワバツ
●ドミニカ・クルジニャク
●ピオトル・ログツキ
テーマ解説 — 傷と記憶、社会の応答
各側の掘り下げ

遺族側
ただ悲嘆に暮れるだけでなく、時間をかけて“なぜ起きたのか”を問い続ける。物語は彼女の感情的旅路を通じて、国や運輸機関の説明責任、メディアのあり方、コミュニティの記憶の問題を浮き彫りにする。出演者のインタビューからは、実在の当事者に会い“生の声”を拾った上で演技していることが伺え、台詞や表現に重みがある。
船長・運航側
事故の決定的瞬間の“責任”が物語化される。脚本は単純な悪役描写を避け、判断の背景(天候情報、機器、手順、圧力)を丁寧に描写しているため、観客は“なぜこうなったのか”を段階的に理解していく。
証言者
見たままを語ることの難しさ、PTSD的な残響、記憶の食い違いが法廷の証言にどう影響するかを示す役割。こうした視点は“どの記憶が信用できるか”というドラマ的緊張を生む。
史実との関係— どこまでが“実話”か
本作は1993年1月14日に実際に起きた「Jan Heweliusz」沈没事故に着想を得たフィクションです。史実をベースにしながらも、ドラマ的な脚色・登場人物の統合・架空化された関係やイベントが含まれることが製作側コメントや報道で示されています。(史実の当事者感情や制度的描写を尊重しつつ、物語構成上の創作がある)。
したがって「史実の完全な再現」ではなく「史実を起点としたドラマ的再構成」と理解するのが適切です。
テーマと見どころ
- 記憶と真実の競合
- 目撃者の記憶、公式報告、メディア報道がどのように食い違うか。
- 制度の責任と不都合な真実
- 運航会社、当局、救助体制の判断過程。
- 遺族の再生と司法の役割
- 被害者遺族が正義を求めるプロセスとその限界。
- 映像表現としての“嵐の再現”
- スタジオでの特殊効果、海上撮影の工夫。
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「ヘヴェリウス」©Netflix
紹介している作品は、2025年10月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は各公式ホームページにてご確認ください。