『イノセンス 冤罪弁護士』5話ネタバレ徹底考察!全員に闇がある?現代社会を浮き彫りにした事件とは?

2019冬ドラマ

今回の『イノセンス 冤罪弁護士』5話では、現代社会の闇を浮き彫りにし、なおかつ主人公とその回りを囲むそれぞれの人々が闇を抱えていることが判明。

すべては10年前に事件が引き金なのか……!?

謎が解明されつつあるあの事件の真相は?

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『イノセンス 冤罪弁護士』5話のあらすじ

保駿堂弁護士事務所に、パワハラと体罰で訴えられたという教師が妻と一緒に相談にやってきました。

彼は、名門高校でフェンシング部の顧問を務めている高松洋介(豊原功補)。

ある日の部活中に、指導していたフェンシング部エースの藤里(清水尋也)が不整脈を起こし心停止してしまい、藤里の母親が高平を告訴したというのです。

しかし、高平は「本当にそんなことをしていたら潔く認める。でもやっていない」とパワハラも体罰も否定しました。

黒川弁護士(坂口健太郎)は、徹底的に調べて戦いましょうと弁護を引き受けたのです。

一方で、和倉弁護士(川口春奈)がかつて務めていた大手事務所でセクハラ問題が表沙汰となり、和倉弁護士の元にも取材依頼が来ていました。

ところが和倉弁護士は取材を拒否。そこには彼女なりの苦い思いが……。

黒川弁護士と和倉弁護士、穂香(趣里)は、被害者である藤里に話を聞こうと自宅を訪れましたが、彼の母親に門前払いされ、本人と話が出来ないまま高平が顧問を務めるフェンシング部へ……。

部員たちや教頭の話では、これといったトラブルはなかったとのことで、副部長の田代(柾木玲弥)は裁判で証言してもいいという協力的な姿勢も見せます。

事務所に戻った黒川弁護士は、有馬聡子(市川実日子)から入手した事件当日の映像を確認しましたが、遠目からでも厳しい状況が窺い知れ、高平の立場はあまりいいとは言えません。

しかし、高平が藤里を突いた時にノイズが発生。

黒川はこの一瞬のことが気になり、自らフェンシング道具を一式買い込んで追及するのです。

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『イノセンス 冤罪弁護士』5話の考察

現代社会を浮き彫りにした闇

今回のテーマは、追い詰められた生徒、特別扱いからの嫉妬やイジメといった、現代社会が抱える闇によって発生した事件で、解決のポイントは以下の通りです。

・藤里に可能性を見出した高平が特別指導を行うも、本人自身はそういう思いはなかった。

・顧問と母親からの期待が予想以上に重荷だった。

・フェンシングを真剣に考えている生徒が嫉妬をした。

・田代にイジメられていた科学部部員の生徒が巻き込まれた。

田代は、イジメていた科学部部員の森吉(木村風太)を利用して、高平を社会的に抹殺しようと計画し、母と顧問の重荷から解放されたかった藤里もそれに同意。

高平が藤里をフェンシングで突いた際に、藤里の体に過剰な電流が流れるよう設定し、心停止を起こさせたのです。

背負いたくない期待を背負わされ、友人間でも部活でも孤立してしまった藤里、特定のひとりを指導することに嫉妬した田代、イジメられて仕方なく手を貸してしまった森吉。

今回はまるで、現代社会の闇を浮き彫りにするようなテーマの事件でした。

和倉弁護士は何かを隠してる?

和倉源吾氏が務めていた大手法律事務所でのセクハラが発覚し、かつて被害者だった和倉弁護士の元にも取材依頼が来ましたが、和倉も被害者である以上訴えるべき立場のはず。

ところが、触れたくないような素振りで一切の取材を拒否。忘れたいという気持ちもあるでしょうが、弁護士の立場であれば被害者に訴えた方がいいと言うはず。

頑なに拒否しているのには、もっと深い理由があるのではないかと推測します。何度も記憶のなかで回想するセクハラシーンに、身の毛もよだつ和倉。

肩を掴まれただけのようですが、彼女の反応が過剰です。その時に何かされたいうより、過去に起こった何かがトラウマになっているのかもしれません。

和倉が弁護士になった理由も、彼女の過去に関係があるようような気がします。

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10年前の事件に関わるそれぞれの闇

黒川拓が抱える闇

黒川弁護士は、10年前の事件”東央大学生殺人事件”で被害者側と関係があるのか、自殺した被疑者側に関係があるのかは不明です。

ただ、この事件が原因で父・真との関係が良くないことは事実でしょう。今回、被害者が秋保の妹であることが判明しているので、彼女が黒川弁護士と親しい関係にあったのか、それとも被疑者と友人関係だったのか……。

いずれにしても、この事件は冤罪だったのではないかと推測します。

秋保恭一郎が抱える闇

10年前、殺害された被害者は黒川の先輩であり、東央大学の准教授・秋保の妹でした。有馬聡子が秋保は当事者だといっていたのは、こういうことだったのかと理解。

ただ今回は特に、秋保と黒川の間には絶対的な信頼関係があるように見えました。妹を殺害した被疑者はすでに死亡していますが、いま秋保が科学をもって冤罪を覆す手助けをしているのは、かつての事件が原因ではないかと推察します。

妹が殺害されたという個人的な怒りから、適正な判断ができずに無実の青年を死に追いやってしまった……。という重大な重荷を背負っているようにも感じます。

だからこそ、冤罪に立ち向かう黒川弁護士への協力は惜しまないということかもしれません。

別府長治が抱える闇

保駿堂法律事務所の所長・別府は兄を失くしているとのこと。彼の兄は、湯布院と2人で現在の保駿堂法律事務所を立ち上げた人物で、当時は刑事事件を主に取り扱っていたようです。

しかし、ある事件で敗北し”叩かれて”しまい、病気を患って亡くなったということ。彼が叩かれた事件というのが、あの”東央大学生殺人事件”なのかもしれません。

刑事事件を取り扱って兄が亡くなったこともあり、別府は刑事事件を取り扱うのを嫌っているようですね。

また、黒川弁護士を目の敵にしているように見えましたが、実際は黒川が兄のようにならないようにと、心配しているからなのかもしれません。

有馬聡子が抱える闇

有馬聡子も、”東央大学生殺人事件”の共有者であることが分かっています。彼女は記者として、事件を取り上げる立場ですが、過剰な記事により被疑者を追い詰めてしまった、もしくは被疑者の家族を追い詰めるきっかけを作ってしまったのかもしれません。

だからこそ、今の彼女は”冤罪”に対する記事にこだわっているようにも思えます。今回、”裁くことと晒すことは違う”と発言しているので、彼女は晒してしまった側として背負っているのかも……。

黒川真が抱える闇

黒川真は、10年前に検察側として”東央大学生殺人事件”を扱ったのではないかと推測しています。逮捕から判決まで異例の速さで行われたとのことでしたが、すでに逮捕された青年が被疑者であるという”固定観念”があったのかもしれません。

彼はかつて、”犯罪者は嘘をつく”と話していましたが、そのとき疑われた人物が本当に犯人でだったのに、彼が言ったことを鵜呑みにして別の青年が逮捕されてしまった。挙句に、その青年は犯人として世間にさらされたことに耐え切れずに自殺してしまった……という流れも考えられます。

真犯人はその後逮捕されたものの、その裁判で弁護をしたのが別府の兄で検察側は黒川真。黒川弁護士は、最初から犯人と決めつけて裁判を進めた父・真を許せずにいるのかもしれません。

だからこそ、ギクシャクした関係であり、黒川拓も二度と冤罪が起こらないよう弁護士を目指したのかもしれませんし、これでみんな立場が違う共有者として繋がるような気がします。

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『イノセンス 冤罪弁護士』5話を観た感想

5話では、科学的実験や冤罪に関する調査に関する時間を割いて、和倉弁護士の過去や別府所長の過去などについて掘り下げてくれました。

また現代社会が抱える問題に重点を当てた内容であったことも、高評価するポイントであります。それぞれが抱えるものは本人じゃないとわからないことも多いでしょう。

イジメやセクハラ、パワハラといったことは決して許されないことです。また、それらが重大な問題を引き起こすことになるかもしれないという忠告でもあり、現代の警笛でもあると捉えられた考えさせられる内容でした。

登場人物ひとりひとりの行動や考え方が重要で、それがすべて10年前の事件に繋がっているはず。まずは、その時何があったのかが気になって仕方ありません。

1話から比べると考察し甲斐のある展開になってきたので、まだご覧になっていない方にもおすすめです。