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ドラマ『大奥』最終章ネタバレと解説。シリーズ完結作にレジェンドが集結!女の覇権争いは壮大なスケールで終止符。

大奥最終章ネタバレ キャスト

レジェンドキャストが集結し、完結を迎えたドラマ『大奥』が、2019年3月25日(月)に60週記念3時間スペシャルとして放送されました。名君お謳われた8代将軍徳川吉宗が統治する、大奥で渦巻く女の覇権争いと、嫉妬と怨念の渦から吉宗の子を守った側室・久免の物語が描かれています。

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『大奥』最終章あらすじ

徳川吉宗が将軍になる1か月前。大奥では、6代将軍家宣の正室・天英院(鈴木保奈美)と側室の月光院(小池栄子)が覇権を競っていました。天英院と家宣との間に子はおらず、月光院は7代将軍の生母ということで、天英院より立場が上だったのです。

ところが、病弱だった家継が倒れ、次期将軍の選定が急がれることとなります。尾張藩の第4代藩主・徳川吉通(本宮泰風)は、年齢も家柄も申し分ないことから、次期将軍の有力候補となっていましたが、参勤交代で江戸に向かう途中で毒殺されてしまったのです。

吉通が死んだという報告が、すぐさま天英院に届けられ「うまくいったか……」と一言。天英院は、身内(尾張)を将軍にするために吉通の毒殺を指示していたのです。

しかし、天英院の思惑とは裏腹に次期将軍は紀州藩主の徳川吉宗(大沢たかお)との声があがります。吉宗は、紀州藩の財政を復興させた経歴から、財政が破たん寸前の幕府を立て直せる人物として注目されていました。

また、これまで3人の妻を娶りましたが、いずれも死別しており、その後は浄円院付きの女中だった久免を側室に迎え、母・浄円院(松坂慶子)と3人の子供(長富丸・小次郎・小五郎)で仲睦まじく暮らしていた矢先の話だったのです。

吉宗は、これまで紀州は不幸続きだった、今の幸せを壊してまで将軍になろうとは思わないと言っていましたが、久免は吉宗の功績を紀州だけで終わらせては勿体ないと、将軍になることを推奨しました。

吉宗の側近・加納久道(竹中直人)が途上の時刻だと告げると、吉宗は江戸城へと赴きます。選定が始まった頃、天英院が吉宗に将軍になるようお願いし、尾張は不服を申し立てましたが、天英院は家宣公は次期将軍は紀州を推していたとアッサリ切り捨てました。

ちょうどその頃、7代将軍家継の死が伝えられ、幕府に将軍不在があってはならないとして、吉宗はそのまま8代将軍となったのです。

こうして享保元年7月

久免と3人の子供、浄円院たちも江戸城への運びとなったのです。

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ドラマ『大奥』の見どころ

レジェンドキャストの集結!

最終章ということもあり、ちょっと役でも名のあるレジェンドが集結していました。毒殺された徳川吉通役には本宮泰風、家宣の側役であり月光院と密接な関係がある間部詮房役には谷原章介、吉宗の側近・加納久道役には竹中直人、榊原伊豆守盛保には本田博太郎など、著名人が多数登場しています。

また、大奥総取締・高瀬役は南野陽子、天英院に金をせびる身内役として浅野ゆう子も出演しており、それぞれが、『大奥』に出演していた経験がある人物も多く、終盤には北村一輝の姿も見られました。

最終章ということで、顔ぶれも素晴らしかったです。浅野ゆう子がかつての『大奥』とは全く違う役柄なのは意外でしたが、何よりも大沢たかおが将軍役というのにも驚きでした。

また今回、『大奥』には欠かせない将軍と女たちの深い関係を表すシーンはなく、女同士の覇権争いが中心でしたので、大奥の醍醐味というのが欠けてしまっていたような気もします。

鈴木保奈美と南野陽子の悪女ぶりがさく裂!

鈴木保奈美演じる天英院と、南野陽子演じる大奥総取締の高瀬は繋がっていますが、良妻賢母というイメージの鈴木保奈美と、かつては清純派というイメージの南野洋子の悪女ぶりも驚きでした。

南野陽子に至っては、眉毛がないだけで悪に見えるし、鈴木保奈美の笑みも、背中がゾクッとするほどの悪い顔つき。

普段、優しそうな2人からは想像もできないほど、執念深く嫉妬深い天英院と高瀬を演じきっていました。

すさまじい覇権争いの中に見える女たちの苦しみ

結局、大奥というところは、一度でも将軍のお手付きになると一生出ることは禁じられているという女の牢獄

老いて死ぬまで、誰にも愛されることなく、誰かと肌を触れることなく生涯閉じ込められる運命です。そんなところで一生暮らさなければならなかった彼女たちには、もはや大奥で権力を握らなければ耐えていけなかったのかもしれません。

天英院は2度も子供を死産した上、家宣公にまで冷たくされてしまった結果、権力を求めたようでした。悲しみや苦しみを誰とも分かち合うことが出来なかった孤独さは計り知れないはず。

その想いの矛先を、違う形に向けられたらいいのでしょうが、大奥はそんな想いすらも変えてしまう場所なのではないかと感じて頂けると思います。

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ドラマ『大奥』最終章の感想

久しぶりの『大奥』ということで、楽しみにしていた方も多いかと思います。かつては、男女関係のドロドロシーンがありましたが、今回は女同士の覇権争いというのと、徳川吉宗を支えた久免の話なので、そういった内容ではありませんでした。

徳川吉宗は、美人は嫁の貰い手があるから暇を出したということでも有名で、幕府の財政を復興したり、目安箱を設置したりと様々な取り組みをした人物です。

かつて放送されていたドラマ『暴れん坊将軍』も、徳川吉宗を主人公とするドラマでした。これまで『大奥』では、徳川秀忠(演:渡辺いっけい)、家光(演:西島秀俊)、家定(演:北村一輝)、家茂(演:葛山 信吾)らの物語が描かれてきましたが、吉宗公の物語は最終章にはふさわしかったと思います。

以前、大奥総取締役を演じた浅野ゆう子の迫力はすさまじいものがありましたが、今回の高瀬は割と控えめでしたね。やはり、天英院と久免にスポットを当てたかったのかなという印象がありました。

また、大沢たかおは『仁-JIN-』のイメージが強いので、将軍向きではなかったのかも?という感じがしましたが、吉宗公が本当に優しい人柄であったならば、あの笑顔は本物だったのでしょう。

3時間が短く感じられるほどの内容で、フィクションとはいえ、大奥がらみの物語は興味深いです。ストーリーも十分満足できましたが、これで最終章というのが本当に残念でなりません。