【武則天-The Empress-】ネタバレ感想1話・2話。本作は、2人の皇帝に愛されたヒロインが女帝に登りつめるまでを描いた超大作です。美しすぎる女性たちの壮絶な争いからも目が離せません。中国史上、唯一の女帝。その生涯とは?
【武則天-The Empress-】ネタバレ解説1話
女帝の孤独
物語は、主人公の武如意(ファン・ビンビン)の晩年から始まります。彼女は女帝・武則天として国を治めていましたが、ある時、宮殿でクーデターが起こりました。
彼女が女帝になったことで、唐だった時代が周となり(=武周王朝)、それを良く思わない者たちがクーデターを起こしたのです。
中でも、首謀者である宰相の張柬之は、何としても唐帝国を再建したいという思いがありました。一方の武則天は、今回のクーデターを初めから予期していたらしく、いとも簡単に回避するのです。
ここまでのストーリーはさほど重要でありません。重要なポイントは以下の2点。
・クーデターを軽く回避した武則天の凄さ
・彼女が女帝になったことで、王朝が唐から周に変わった
時が経ち、さらに年老いた武則天は、宮殿内を歩きながらこれまでの人生を思い返していました。15年間女帝を務めたこと、その15年間は最も孤独であったこと、今の自分は権力の他には何も持っていないこと。そして、かつて愛した2人の男性のことを……。
今でも思い出す 初めて入宮した頃のことを。あれは、貞観11年のことだった。
出典:【武則天-The Empress】第1話より引用
ここから武則天の回想が始まり、本編ともいえるストーリーに突入していくのです。
初めての宮入り
貞観11年。武則天の名が、まだ武如意だった頃。14才の如意は、20人近くの女性たちと共に入宮し、その中には親友の徐慧もいました。入宮した女性たちは広間に連れて行かれ、そこで宮中の掟を教った後、4名の先輩妃たちに挨拶をしに行きました。
- 韋い 貴妃……皇后の次に位が高く、後宮を牛耳っている
- 楊よう 淑妃……30代?
- 殷いん 徳妃……30代?
- 劉りゅう賢妃……若い妃で妊娠中
韋貴妃は、挨拶もそこそこに新入りの宮女たちを舐めるように見回し、ふと如意に目を止めました。他の先輩妃たちも如意に目を向け「ひときわ美しいけれど、気の強そうな瞳は陛下の好みではない」と如意を評します。
やがて顔合わせは解散となり、劉賢妃は壇上から下りる際に、誰かに押されたフリをしてわざと転げ落ちました。そして、彼女は「楊淑妃に押された」と噓の主張をするのです。
転ぶ直前に韋貴妃と目配せをしていたことから、おそらく韋貴妃に指示されてわざと転んだのでしょう。妊婦の劉賢妃に危害を加えたとなれば、その罪はかなり重いものとなります。
押した覚えのない楊淑妃からすると、たまったものではありません。1話は、楊淑妃が罪を着せられそうになったところで幕を閉じました。
時は少し戻り、如意たちが掟を学んでいた頃。時の皇帝である李世民(チャン・フォンイー)は、3人の息子たちと剣の鍛錬に励んでいました。3人まとめてかかってこいと言われた息子たちは、それぞれ李世民に挑みますがとても敵いません。
そこで李世民は息子たちに「なぜ力を合わせない。3人で力を合わせれば勝てたはずだ」と言うのです。この言葉は一見するとたいした意味がないように思えますが、実は、国の未来を暗示する言葉でもあるのです。
そして、李世民は息子たちに戦い方をそれぞれ指南するのです。