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【ジェイコブを守るため】解説・原作との違い [Apple TV+]

ジェイコブを守るためキャストあらすじ Movie
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【ジェイコブを守るため】は、マーク・ボンバック著書の同名小説を原作とする法廷ミステリードラマです。同級生の殺人容疑をかけられた息子の無実を証明すべく、奮闘する両親の姿を描いています。裁判の準備を進める中で知られざる息子ジェイコブの本性が明らかとなっていきますが、それは両親の想像を遥かに絶するほどのものでした。

Writer:Ojikan

公開年/製作国:2020年 アメリカ
原題:Defending Jacob
配給:Apple lnc.
原作:ジェイコブを守るため
配信:Apple TV+
監督:モルテン・ティルドゥム
「ジェイコブを守るため」オフィシャルサイト

画像:© 2022 Apple lnc. All Rights Reserved.

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登場人物 / キャスト

ジェイコブ・バーバー役 / ジェイデン・マーテル

https://www.flickr.com/photos/moovieboy/48641091251/(photo by Tom Sorensen|Remixed by dramasnote)

登場人物

アンディとローリーの1人息子の中学生。

ポーカーフェイスのため、何を考えているのかが分かりにくいところがあります。

キャスト情報

●ジェイデン・マーテル(Jaeden Martell)

●アメリカ・ペンシルベニア出身

●2003年1月4日生

●出演作

  • 【ヴィンセントが教えてくれたもの】(2015)
  • 【IT/イット “それ”が見えたら、終わり。】(2017)
  • 【ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密】(2020)

●受賞歴

【ヴィンセントが教えてくれたもの】(2015)

  • 2014年ラスベガス映画批評家協会賞:若手俳優賞
  • 2014年フェニックス映画批評家協会賞:最優秀若手俳優賞

【IT/イット “それ”が見えたら、終わり。】(2017)

  • 2018年MTVムービー&TVアワード:最優秀デュオ

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アンディ・バーバー役 / クリス・エヴァンス

登場人物

ジェイコブの父でありローリーの夫。

マサチューセッツ州の地区検事補で、優れた捜査能力を買われています。

キャスト情報

●クリス・エヴァンス(Chris Evans)

●アメリカ・マサチューセッツ出身

●1981年6月13日生

●出演作

  • 【ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]】シリーズ
  • 【アベンジャーズ】シリーズ
  • 【ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密】(2020)

●受賞歴

【キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー】(2011)

  • 2011年スクリーム賞:最高のスーパーヒーロー

【アベンジャーズ】(2012)

  • 2013年MTVムービー&TVアワード:ベストファイト

【キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー】(2014)

  • 2015年ピープルズチョイスアワード:好きなアクション映画俳優

【アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン】(2015)

  • 2015年ティーンチョイスアワード:チョイスムービー

【シビルウォー/キャプテン・アメリカ】(2016)

  • 2016年ティーンチョイスアワード:チョイスアクター
  • 2017年キッズチョイスアワード:お気に入りのバットキッカー

【ロビー・ヒーロー】(2018)

  • 2018年Broadway.com オーディエンスアワード:演劇で注目の俳優

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ローリー・バーバー役 / ミシェル・ドッカリー

https://www.flickr.com/photos/drlovell/15956208279/(photo byPatrick L.|Remixedby dramasnote )

登場人物

ジェイコブの母でありアンディの妻。

こどもの家で働いており、心配性な一面があります。

キャスト情報

●ミシェル・ドッカリー(Michelle Dockery)

●イングランド・ロンドン出身

●1981年12月15日生

●出演作

●受賞歴

【ピグマリオン(戯曲)】(2007)

  • 2007年イアンチャールソン賞:最高のパフォーマンス

【ダウントン・アビー】(2010-2015)

  • 2013年全米映画俳優組合賞:アンサンブル演技賞ドラマシリーズ部門
  • 2013年華鼎賞:最高のグローバル女優
  • 2014年全米映画俳優組合賞:ドラマシリーズのアンサンブルによる傑出したパフォーマンス
  • 2015年全米映画俳優組合賞:ドラマシリーズのアンサンブルによる傑出したパフォーマンス

ジョアンナ・クライン役 / チェリー・ジョーンズ

https://www.flickr.com/photos/algengler/4003302450/(photo by Allan Gengler|Remixed by dramasnote)

登場人物

ジェイコブの担当弁護士。

パッツの弁護を担当した際にアンディと出会い、後にジェイコブの担当弁護士となります。

キャスト情報

●チェリー・ジョーンズ(Cherry Jones)

●アメリカ・テネシー出身

●1956年11月21日生

●出演作

  • 【パーフェクト ストーム】(2000)
  • 【24 -TWENTY FOUR-】(2001-2014)
  • 【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】(2017〜)

●受賞歴

【ボルティモア・ワルツ】(1992)

  • 1992年オビー賞:卓越したパフォーマンス

【女相続人】(1995)

  • 1995年ドラマデスクアワード:劇中の傑出した女優
  • 1995年トニー賞:演劇で最高の女優

1996年ロサンゼルスドラマ批評家サークル賞:リードパフォーマンス

【プライズクロッシング】(1998)

  • 1998年ドラマデスクアワード:劇中の傑出した女優

【ダウト 疑いをめぐる寓話】(2005)

  • 2005年オビー賞:卓越したパフォーマンス
  • 2005年ドラマデスクアワード:劇中の傑出した女優
  • 2005年トニー賞:演劇で最高の女優
  • 2006年ロサンゼルスドラマ批評家サークル賞:リードパフォーマンス

【24 -TWENTY FOUR-】(2001-2014)

  • 2009年プライムタイムエミー賞:ドラマシリーズの傑出した助演女優賞

【ガラスの動物園】(2014)

  • 2014年アウタークリティクスサークルアワード:劇中の傑出した女優

【ハンドメイズ・テイル/侍女の物語】(2017〜)

  • 2019年プライムタイムエミー賞:ドラマシリーズの傑出したゲスト女優

【サクセッション】(2018〜)

  • 2020年プライムタイムエミー賞:ドラマシリーズの傑出したゲスト女優
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ニール・ロジディス役 / パブロ・シュレイバー

https://www.flickr.com/photos/egaal/35229432505/(photo by Emese Gaal|Remixed by dramasnote)

登場人物

マサチューセッツ州の地区検事補で、アンディの部下。

恩師であるアンディに強い敵対心を抱いています。

キャスト情報

●パブロ・シュレイバー(Pablo Schreiber)

●カナダ出身

●1978年4月26日生

●出演作

  • 【クライシス・オブ・アメリカ】(2005)
  • 【オレンジ・イズ・ニュー・ブラック】(2013-2019)
  • 【アメリカン・ゴッズ】(2017-2021)

●受賞歴

【LAW & ORDER:性犯罪特捜班】(1999〜)

【オレンジ・イズ・ニュー・ブラック】(2013-2019)

  • 2014年ヤングハリウッドアワード:ヤングハリウッドアワード

【オレンジ・イズ・ニュー・ブラック】(2013-2019)

  • 2014年ゴールドダービー賞:ゴールドダービーテレビ賞

【Big Bear】(2017)

  • 2017年Hell’s Half Mile Film and Music Festival:助演男優賞

【Lorelei】(2020)

  • 2021年ファーゴ映画祭:最優秀主演男優賞

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ポーラ・ダフィ役 / ベッティ・ガブリエル

https://www.flickr.com/photos/tonyshek/48816747746/(photo by GabboT|Remixed by dramasnote)

登場人物

マサチューセッツ州の地区検事補でアンディの相棒。

キャスト情報

●ベッティ・ガブリエル(Betty Gabriel)

●アメリカ・ワシントンD.C.出身

●1981年1月6日生

●出演作

  • 【パージ:大統領令】(2017)
  • 【ゲット・アウト】(2017)
  • 【グッド・ガールズ!~NY女子のキャリア革命~】(2017)

●受賞歴

【ゲット・アウト】(2017)

  • 2017年女性映画批評家協会賞:インビシブルウーマン賞
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 ジェイコブは同級生を殺害したのか?

異なる2つのタイムライン

【ジェイコブを守るため】(2020)は、異なる2つのタイムラインで物語が展開されていきます。

1つ目は、同級生の殺人事件の容疑をかけられたジェイコブが裁判に向かうまでのストーリー。

2つ目は、ジェイコブの裁判後に父アンディが1人で裁判所の聴聞会にて検事の質問に答えていくストーリーです。

ジェイコブの過去の出来事にまつわる質問に答えるアンディの姿は消耗しきった様子で、一体アンディの身に何があったのか、何故1人で聴聞会に呼ばれたのかと想像を掻き立てられます。

同級生の死、殺人容疑をかけられるジェイコブ

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アメリカ・マサチューセッツ州の公園で、男子中学生が刺殺されるという殺人事件が発生。

地区検事補のアンディ・バーバー(クリス・エヴァンス)は事件の捜査へと乗り出しますが、事態は思わぬ方向へと進んでいきます。

遺体からアンディの息子ジェイコブ(ジェイデン・マーテル)の指紋が発見され、ジェイコブは第一容疑者として逮捕されてしまったのです。

それでもジェイコブは一貫して無実を訴え、遺体の指紋は通学中に倒れている同級生を見つけて起こそうと思ったからだと答えました。

しかし、同級生が死んでいることが分かってパニックになり、恐怖のあまり通報せずにその場を後にしてしまったとのこと。

とはいえ、ジェイコブの無実を裏付ける証拠がないため、そのままジェイコブは同級生殺人の容疑者として裁判にかけられることになりました。

涙を流しながら無実を訴える我が子を必ず守り抜くと決意したアンディとローリー(ミシェル・ドッカリー)でしたが、知られざるジェイコブの本性が明らかとなっていき……。

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 原作小説との違い

ジェイコブの殺人遺伝子と診断結果

殺人事件の容疑者となったジェイコブは、裁判の準備の一環として父方の祖父と父アンディとのDNA検査を行いました。

父方の祖父は強姦殺人で現在も服役中。彼は殺人遺伝子を持っているため、念の為ジェイコブもその有無を確かめておく必要があった。

ドラマ版では、ジェイコブに殺人遺伝子はなく、精神科医による診断結果も共感能力が低いくらいで、そこまで大きな問題はありませんでした。

しかし、原作小説だとジェイコブにも殺人遺伝子があり、診断結果では様々な障がいを患っていることが明らかにされています。

なかでも反応性愛着障害については、”攻撃、怒り、嘘、良心の欠如、残忍さ”などが特徴とし、両親による虐待や育児放棄などの療育に問題があるとまで指摘されているのです。

これらはアンディとローリーの子育てに何らかの問題があったことを示唆しており、ジェイコブだけでなく彼ら夫婦も問題を抱えていることを意味しています。

メキシコ旅行で起きた少女の行方不明事件

無事に無罪を勝ち取ったジェイコブ一家は、かねてより計画していたメキシコ旅行へとやって来ました。

一家は束の間のひと時を過ごしましたが、滞在先のホテルでジェイコブと仲良くなった少女が行方不明になる事件が発生。

ドラマ版では、ジェイコブが少女が行方不明となる直前まで一緒にいたことから事情聴取を受けたものの、結局事件とは無関係であることが証明され、後に少女は無事に保護されました。

しかし、原作小説では全く異なる結末を迎えています。

行方不明となった少女は7週間後に溺死体となって海岸に打ち上げられ、腐乱が進んでいるため死因は不明のまま未解決事件として処理されたのです。

しかも、少女が行方不明となった日には血しぶきのようなシミがついた水着でホテルに戻るジェイコブの様子も描かれており、それを見たアンディが海で水着を洗ってくるよう指示した経緯も明かされています。

ローリーとジェイコブの自動車事故

自身の息子ジェイコブを信じられなくなってしまったローリーは、どうしてもジェイコブが殺人を犯したのではという考えに囚われて苦しんでいました。

そこでローリーはジェイコブを車に乗せ、猛スピードで道路を走りながらジェイコブを問い詰めて心中を図ります。

幸いにも2人とも命に別状はなく、ジェイコブは意識不明の重体ではあるもののローリーは軽症で済みました。

ところが、原作小説ではこの車内でのシーンはアンディの想像として描かれており、実際に車内でローリーとジェイコブの間に何があったのかはわからぬままでした。

さらに、重症を負いながらも一命を取り留めたローリーに対して、ジェイコブは事故死しています。

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 “ジェイコブ”はもう1人いるのかもしれない

主人公のジェイコブは同級生殺人の容疑者として逮捕されて無実を勝ち取るのですが、結局誰が真犯人だったのかについては最後まで分からずじまいでした。

ジェイコブは調べれば調べるほどサイコパスな一面が出てくるし、怪しさは拭えないものの彼を犯人とする証拠が出てこないのです。

しかし、殺人容疑で逮捕された時のジェイコブの様子から彼が嘘をついているようには見えないため、ジェイコブには彼自身も気づいていない側面があるのかもしれません。

このような真相が明らかにならない終わり方はあまり好きではありませんでしたが、不思議とこの作品はこれで良かったのではないかなと納得のいくものでした。