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ディスクレーマー夏の沈黙(Apple TV+)第5話のネタバレ解説と考察。それぞれの闇

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キャサリン、ロバート、スティーヴンの闇

キャサリン

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キャサリンが抱える闇は、ジョナサンとの過去ですが、その過去が現在のキャサリンの生活にも影を落としていきます。夫ロバートには話を聞いてもらえないどころか、完全に「行きずりの人」を信じきる彼によって、長期出張をでっち上げられ家を追い出されてしまいました。

息子ニコラスもジョナサン扮するスティーヴンの話を鵜呑みにし、息子を愛していない奔放な母というレッテルを貼られてしまいます。

さらに、キャサリンの会社に現れたスティーヴンが「行きずりの人」の本と、この本の主人公がキャサリンであることを暴露したため、大好きだった仕事も失いそうになっています。

ただ、これらは全てキャサリンが先に家族や会社に真実を話しておけば防げたと思われ、そうした行動に出なかったこともキャサリンの闇と言えるのかもしれません。

ロバート

ロバートの闇は、ジョナサンの件で早々にキャサリンを拒絶し、彼女よりも「行きずりの人」と作者スティーヴンの言葉を信じていることです。

ロバートはキャサリン以外の女性を知らないが故に視野が狭く、勝手な妄想を膨らませ、それがさも真実かのように信じ込んでいます。確かにキャサリンには周りくどいところがあり、特に経験が乏しいロバートからすれば全てが嘘のように聞こえても仕方ないのかもしれません。

とはいえ、初めて読んだ誰が書いたかもわからない本を信じるよりは、まず長年連れ添った妻キャサリンの話を辛抱強く聞いた方がいいでしょう。

事実、第2話でロバートと言い争いになったキャサリンは、家を出ようとするロバートを何度も引き留め、真実を話そうとしていました。

この時、きちんとキャサリンと向き合って彼女の話を聞いていたら、キャサリンを苦しめるスティーヴンとロバートが接触する必要などなかったはずです。このロバートの身勝手な行動が、さらにキャサリンを苦しめかねません。

スティーヴン

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スティーヴンの闇は、息子ジョナサンと妻ナンシーへの執着と、キャサリンに対する強い復讐心。まだ19歳という若い息子の事故死に加え、最愛の妻をガンで亡くしたのは想像を絶する辛さだったことでしょう。

1人残されて寂しい生活を送るスティーヴンにとって、ナンシーが書いた「行きずりの人」を偶然見つけたことは、その後の生きがいになったに違いありません。

最愛の人が遺した物語を出版したい、という気持ちは至極真っ当ですが、スティーヴンにはそのやり方や限度に対する配慮が欠けています。

「行きずりの人」とジョナサンがイタリア旅行で撮った写真を見つけ、そこにいくら衝撃的なものがあったとしても、まずは事実確認から始めるべきです。

さもなければ、せっかく良かれと思ってナンシーとジョナサンのために出版した本が、彼らの顔に泥を塗ることになりかねません。

こうした初歩的なことさえも疎かにさせてしまうほどの執着心と復讐心というものは恐ろしく、これはスティーヴンに限らず人間誰しもが持っているものであり、人間の恐ろしさをまざまさと感じさせます。

ディスクレーマー夏の沈黙(Apple TV+)第1話・第2話のネタバレ解説と相関図

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