11年前の事件を追い続けた黒川拓。今回の事件では、当時と似たような手口の事件が発生し、東央大学殺人事件との繋がりを調査している中で、黒川拓に協力していたはずの秋保准教授が検察側に行ってしまう事態に。信頼していた協力者を失った拓は、かつての事件の真犯人を探し出すことが出来るのでしょうか。最終章で語られる真実とは…!?
ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』
最終章 第9話あらすじ
前回、再審請求が棄却され過去の事件をもう一度検証することの難しさに、黒川拓はショックを隠し切れずにいました。
それでも拓は、浅間大輔の無実を信じ”死後再審”を考えていたのです。
そんななか、大田区の河川敷で女性の遺体が発見され、富士田順平(坂本真)という男性が逮捕されました。
富士田の逮捕の決め手となったのは以下の通りです。
・花巻京香のストーカー行為を行っていた
・花巻京香の学生証を持っていた。
・富士田の靴に花巻京香の大量の血液が付着していた。
・花巻京香の血だらけのスケッチブックを持っていた
・事件が起きる前に富士田は遺体発見現場となった場所を訪れSNSに上げていた。
また、有馬聡子は拓に被害者(花巻京香)の刺し傷が、11年前の秋保彩花につけられていた傷と同じような形をしているという情報を持ってきます。
拓は、事件の関連性を疑いながらも”徹底的に調べる”と、富士田の弁護を引き受けることに……。
・花巻京香に一目ぼれをして写真を撮っていただけでストーカーはしていない。
・学生証は公園で拾って返そうと思ったが、声をかける勇気がなかった。
・靴に血痕が付着していた理由は分からない。
・スケッチブックのことは一切知らない
拓は和倉弁護士と遺体発見現場となた河川敷に向かいました。拓は、犯人がわざわざ殺害現場を下見して、それをSNSに上げるのは不自然だと直感的に感じます。
11年前、廃墟好きだった浅間大輔もまた、彩花の遺体発見現場となった廃墟に事前に訪れていたことから”犯行現場の下見”と判断されていたのです。
一方で、秋保准教授の元に黒川真から電話が入り、直接話をしたいと言う申し出がありました。秋保が黒川の元を訪ねると、指宿検事も同席し”直轄科学捜査機関”設立に際して、秋保を主要メンバーの一員にということでした。
検察はこれまで、警察が提出した資料を基に、起訴や不起訴を決定するだけ。状況証拠や被疑者の自白に頼り、科学的根拠に欠けたずさんな検証を改善するための捜査機関として今回、黒川真が設立しようとしていたのです。
ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』最終章9話の見どころ
富士田と東央大学殺人事件と関連?
今回の事件で逮捕された富士田は、11年前に起こった東央大学殺人事件との関連性を疑われました。
・花巻京香が殺害された数日後に、山代奈々という女性の遺体が茨城県で発見され、同日に富士田は両親の墓参りで茨城県を訪れていた。
・11年前、神奈川で起きた東央大学殺人事件の時も、富士田は神奈川に住んでいた。
富士田は「11年前も今回も自分は誰も殺害してない!」と訴えます。また、富士田は2番目に遺体が発見された山代奈々とは面識がないというものの、接点がないことを証明するのは、接点があることを証明するより難しく”悪魔の証明”と言われているようです。
11年前の事件との関係性については4つの可能性がある
全話エピソードは下のリンクから
今回の殺人事件と、東央大学殺人事件の関連性については、4つの可能性が示唆されていました。
1つ目は単なる偶然、2つ目は模倣犯によるもの、3つ目は富士田が11年前の事件にも関わっている、4つ目は真犯人が別にいて浅間大輔や富士田に罪を被せたということ。
4つ目の可能性について秋保准教授は、同一犯なら前回の事件から11年ものブランクを空ける理由がないといいます。
秋保は、今回の事件と過去の事件の犯人は別と考えている、というか考えたいと思っているようですね。
それも、遺族として大切な家族を失い、死体の冷たさを知っているから……。真犯人がいるなら今すぐ差し出せという思いと、それが出来ないなら浅間大輔が犯人であると、遺族としては真実を暴くより目の前の答えにすがりたいという強い気持ちがあるようです。
また秋保の中には、妹と浅間大輔の幸せな表情が脳裏をよぎり、どこかで真犯人がいるかもしれないという思いもあるものの、彼を恨むことで平常心を保っていたのかもしれません。
秋保を抱え込んだことによる検事側の反撃?
富士田の裁判では、いつも通り秋保の科学的実験によるデータを証拠として掲示し、無罪を主張しましたが、「あくまでもデータであって無罪を証明するものとは限らない」と反撃されてしまいました。
これも、今までは秋保が黒川拓に協力をしていたのが理由でしたが、秋保本人から「あくまでもデータであって必ずしも実証できるものではない」という意外な展開が黒川拓を追い詰めます。
それも、秋保と黒川の考え方の違いが原因のひとつで、黒川拓は浅間大輔が犯人ではないことを証明したいと思っている一方で、秋保は先ほどお伝えした通りの考え方。
再び傷を抉(えぐ)られたくないという思いが強いということでしょうね。秋保は、元々11年前の事件捜査に疑問を持っており、今回黒川真からの提案された直轄科学捜査機関の主要チームとして参加することにしました。
彼は彼なりに考えているようでしたが、これを機に黒川拓と秋保の関係に亀裂が入ってしまうようですね。
ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』最終章9話の感想
秋保が黒川拓に協力していたのは、冤罪に対する拓の思いを知っていたからでしょうが、秋保にとって彼に協力していたのは苦痛だったのかもしれませんね。
いつかは妹の事件に繋がるかもしれない、そんな思いがよぎっていたのでしょう。
今回、黒川真のチームに入ることを了承したのも意外でしたが、冤罪を失くしたいという思いは強いはず。秋保にとって浅間大輔は弟のような存在であったからこそ余計につらいはずです。
彩花は、秋保と違ってよく笑う家族に大切な花でした。冷たい死体を触ったことがあるかという秋保の言葉には、遺族にしかわからない計り知れない絶望感が重くのしかかってきました。
またラストでは、男がナイフを構えて黒川拓を狙い、それを庇った和倉弁護士が刺されてしまう展開に……。
拓を狙った人物は、10年前の事件を掘り返させないようにするための警告として、拓の殺害を目論んだのかもしれませんね。
ここまでの展開からすると、和倉弁護士を刺した男が11年前の事件、そして今回の2つの事件の真犯人の可能性が高いような気がします。
東央大学事件の真犯人に繋がる情報を発見!?
有馬聡子は、あるSNSから真犯人に繋がる可能性のある情報を得ていました。有馬は、秋保彩花のSNSnコメント欄にあった@KooZという人物の存在が気になるようです。
公式サイトによる10話のあらすじでは、@KooZという人物は彩花にも、浅間大輔にもコメントを残していたとのこと。
有馬はこの人物が、彩花や今回の2つの事件について何かを知っている可能性があると考えているのかもしれません。