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【戦争と平和】あらすじとキャスト総まとめ。戦争の裏で描かれる愛と絶望と迷走。本当の幸せとは?

戦争と平和 キャスト
© 2020 BBC. The BBC

【戦争と平和】あらすじとキャスト総まとめ。1800年代に起こったロシア戦役(ロシアでは祖国戦争と呼ばれている)を舞台に煌びやかな暮らしと共に人々の愛と欲、迷走を描いたアメリカ・イギリスの合作ドラマ。1812年。ナポレオン1世はヨーロッパ史上最大の70万からなるフランス帝国大陸軍を率いてロシアに侵攻。ロシアはフランスの侵攻を止めるため自らモスクワを大火で覆った。【戦争と平和】は、戦争に翻弄される人々の愛と混乱、悲劇を描いた歴史ドラマである。

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【戦争と平和】あらすじ

1805年4月。

イギリスとロシア、オーストリア、神聖ローマ帝国が対仏大同盟を成立させる一方で、ナポレオン1世率いるフランス大陸軍との戦争が迫っていた。

ナポレオンを尊敬していたピエール・ベズーホフ(ポール・ダノ)は、フランスから帰国したばかりで悪友たちと酒を飲んで警察署長に暴言を吐き、ロシアの首都ペテルブルクを追放される。

そんな中、ベズウーホフ公爵の死期が迫りつつあった。

ピエールはベズウーホフ公爵の非摘出子で、父ではあるものの可愛がられることはおろか、会った事も無い。

そんなピエールに父危篤の連絡が入り、緊張のなかで最期の面会を果たした。

公爵は、膨大な遺産と伯爵の称号を伯爵令嬢ではなく唯一の息子であるピエールに遺したのだ。

ピエールは、自分が出来の悪い息子だからと放置されていたと思っていたが、実は伯爵は彼を心から愛していたのだ。

これによりピエールは、「出来の悪い息子」から膨大な財産と城のような豪邸を継承する”伯爵”となった

地位を手に入れても、財産を手に入れてもピエール自身は変わらず優しく謙虚な男だったが、周りは彼の財産を狙う輩ばかりだった。

また、ピエール自身意志が弱いこともあり、利用されているとも気づかないままエレン・クラーギナ(タペンス・ミドルトン)と結婚してしまったのだ。

これが彼の人生を左右するひとつの要因となる。

そして1805年7月、戦争への出征が始まった。

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【戦争と平和】主要人物

ピエール・ベズーホフ役/ポール・ダノ

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本作の主人公。

ピエール目線での”戦争”や人間の欲、愛の形が描かれている。

常々、人のために役になりたいと言う強い思いから、伯爵になった後はペテルブルクに向かう途中で出会ったバズデーエフ(ケン・ストット)に誘われフリーメイソンの一員となる。

自分の領地を見回り、人々の助けになったり暮らしやすいような環境を与えた。

エレンとは結婚したものの、寝室は別で一度も寝床を共にしたことがない。

ピエールの心にはナターシャへの愛だけだったが、意志が弱くクラーギン公爵(スティーヴン・レイ)の計画通りに事が進み、あれよあれよという間に彼の娘エレンと結婚させられてしまう。

その後、友人ドーロホフとエレンの不義を知り、エレンに別れを切り出して追い出したものの、「許すことが必要」とバズデーエフに言われエレンとやり直すことを決意した。

ロシア軍とフランス帝国大陸軍の、ボロジノの戦い直前に戦場を訪れてアンドレイと再会。

戦火を逃れてモスクワに戻るも、モスクワでは大火や略奪に見舞われていた。

幼女を火の中から助けて母親に手渡そうとしたが、母親は略奪兵に連行されていた。

略奪兵から母親を助け出そうと暴行し、フランス軍の捕虜として捕まってしまう。

1812年、クトゥーゾフの思惑通りフランス軍が撤退を始めると同時に、ドーロホフに助け出された。

そして翌年。

ピエールはナターシャと結婚し幸せな日々を送った。

ナターシャ・ロストワ役/リリー・ジェームズ

戦争と平和
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ナターシャは笑顔が素敵な女性で、結婚と言うものが想像できず興味を持っていなかった。

兄ニコライと従姉のソーニャと両親(ロストフ伯爵と伯爵夫人)と暮らしている。

ドーロホフに求婚されるも断り、その後アンドレイと出会って恋に落ちた。

結婚の約束をするも、アンドレイの父ボルコンスキー公爵(ジム・ブロードベント)から1年離れた後なら許すと言われ、アンドレイと1年離れてしまう。

1年後を目前に、アナトールを好きになったナターシャはアンドレイに別れを告げ、アナトールと駆け落ちしようとしたが失敗に終わる。

その後、ピエールから「アナトールにはポーランドに妻子がいる」と聞いて騙されていたことを知り、アンドレイを裏切ったことを後悔する。

アンドレイが重傷を負って近くに居るとソーニャから知らされ、彼の側につきっきりで最期を看取った。

その時、アンドレイから裏切りへの「赦し」を貰った。

終戦後、ピーターから求婚され彼の妻となる。

アンドレイ・ボルコンスキー役/ジェームズ・ノートン

結婚して妻がいたたものの、愛する事ができずに苦悩した中なかで出征の連絡が入る。

身重の妻を実家に預け、逃げるように戦地に向かった。

帰省した際、出産を迎えていた妻が大量出血を起こして死亡。

生まれたばかりの息子を妹のマリアに託し再び戦地に赴いた。

そんな中、ナターシャと出会い人生で初めて”愛すること”を知る。

ナターシャと結婚を誓うも、父親から1年後という”ミッション”を与えられた。

1年後に戻るも、既にアナトールに心奪われていたナターシャから別れを告げられる。

傷心したまま戦地に戻り、死のうとしているかのように無謀な行動を取る。

重傷を負い、運ばれた先でナターシャと再会し死に際に彼女を許した。

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【戦争と平和】サブキャラクター

エレン・クラーギナ役/タペンス・ミドルトン

アナトール・クラーギンの妹で、社交界では花形で享楽的な性格。

ピーターが継承した膨大な財産を狙って近づき、その美しさで魅了し妻の座を得た。

結婚後、ピーターとは寝室も行動も別。

また、ナターシャを気に入っていた兄アナトールを手伝い、2人をくっつける役割を果たす。

エレンは、結婚前と何ら変わることなく遊び続けたが、ピーターの友人ドーロホフとの不義を知られ一度は別れを切り出されるも邸宅に住み続けた。

その後、ニコライと出征したボリス・ドルベツコイ(アネウリン・バーナード)に熱を上げ密通を重ね、結婚の約束をする。

しかし、たちまちエレンの悪い評判が広がり始めパーティに出席しても追い返されるようになった。

ボリスからも見限られ居場所を失ったエレンは、自ら服毒自殺を図る。

マリア・ボルコンスカヤ役/ジェシー・バックリー

アンドレイの妹。

従順で家族をとても大切にする女性。

兄が戦場に行っている間 子供を育てていた。

戦火が激しくなってきた頃、家族たちと避難した別荘でニコライと出会い恋に落ちる。

アナトール・クラーギン役/カラム・ターナー

エレンと同じく享楽的な人物で、アンドレイとは戦友でもある。

他国に妻子がいるのを隠し、アンドレイからナターシャを奪った。

妹のエレンとは怪しい関係にあり。

ニコライ・ロストフ役/ジャック・ロウデン

ナターシャの兄でロストフ家の長男。

従妹のソーニャに好意を持っている素振りを見せながらも、他の女性に目移りばかりする。

従兄弟のボリスと出征するも負傷により帰国した。

しかし、ナターシャに求婚して断られたドーロホフにはめられ、多額な借金を背負わせられる。

父親は、ニコライの借金を清算しほとんどの財産を失った。

その後、通りかかった町でマリアと出会い恋をし、ラストでは彼女と結婚して幸せな家庭を持った。

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その他のキャラクター

フェージャ・ドーロホフ役/トム・バーク

ピエールの友人で、英雄として帰国した際にピエールの屋敷に居候した。

ところが、ピエールの妻エレンとの浮気を咎められて決闘を申し込まれる。

ピエールに軍配が上がり、2人の関係は悪化したかのように見えたが、捕虜として捕えられたピエールを救い出した。

最後にはピエールから許されると共に感謝され友人に戻る。

ミハイル・クトゥーゾフ役/ブライアン・コックス

ミハイル・クトゥーゾフは、帝政ロシア時代に実在した人物。

作中ではボロジノの戦いで勝利した。

戦略家として評価もくアンドレイやニコライたちを含む大群を率いた。

ナポレオン1世の進軍に、1度モスクワを明け渡しフランス軍の自滅を待つ作戦を決行。

ロシアの冬に馴れないフランス軍は食糧難となり、結果モスクワから撤退せざるを得なかった。

「モスクワを失ってもロシアを失うわけではない。しかし軍隊が全滅すればロシアも滅びる」というクトゥーゾフの名言は有名。

ボリス・ドルベツコイ役/アナイリン・バーナード

ロストフ家と親類のアンナ・ミハイロフナのひとり息子でニコライの従兄弟。

エレンと密会を続けていたが本気ではなく、彼女が社交界から干されると手のひらを返した。

ソーニャ・ロストワ役/アシュリング・ロフタス

ソーニャは、ナターシャやニコライの従妹で、家が貧しかったためロストワ家で育てられました。

優しく忍耐強い女性で、大人になるにつれニコライを愛するようになりましたが、最終的には彼の事を考え身を引きます。

ナポレオン・ボナパルト役/マチュー・カソヴィッツ

歴史上でも有名な軍事司令官。

ナポレオンの史実についてはこちらからご覧いただけます。

ナポレオン・ボナパルト ➤

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【戦争と平和】の感想

戦争という混乱の中で、愛する人を戦場へ送らなければならない家族の想い。

その一方で、上流階級の貴族たちは戦争を軽視し毎夜豪華なパーティに明け暮れる日々を送っていたり、突然 放浪者から伯爵となった主人公の財産を狙うハイエナになったりと、彼らは”なるべくしてなった”という印象でした。

そんな中でも、彼らとは正反対に家族や領地の弱い人々を守ろうとする者、妻をどうしても愛することが出来ずに苦悩し、罪を背負って戦場に行く者。

戦いに参戦することが出来ないまま大切な人を亡くし傷つき、丸腰で戦場へと向かおうとする者。

最後は、人の心の痛みを分かる者や大切な人を失い傷ついた者が本当の幸せを得たという流れで幕を閉じたように思えます。