五十嵐唯織(窪田正孝)は、アメリカで有名な放射線科医に才能を認められた放射線技師。
帰国後、幼馴染の甘春杏(本田翼)が務めている甘春総合病院に務めることになります。
唯織が杏と会うのは22年と128日ぶり。逸る気持ちを抑えながら初出勤の日を迎えたのですが……。
ドラマ『ラジエーションハウス』
1話あらすじ
五十嵐唯織(窪田正孝)は幼少時代、父のような医者を目指すという幼馴染の甘春杏(本田翼)の”お手伝い”をすること、彼女に見合う男になるために医師免許を持ちながらも放射線技師となりました。
唯織は初出勤前夜、公園で菊島というカメラマンと出会い、カメラを通して無数の星を見せてもらう唯織。
昨日から頭が痛いという菊島に、唯織は甘春病院に行くよう勧めてその場を後にしたのです。
そして翌朝、バスで病院に向かおうとしていた唯織は、バスの運転手・天野の異変に気づき、脳梗塞に移行する危険性があると、乗り合わせていた広瀬裕乃(広瀬アリス)に救急車を呼ぶよういいます。
通報者ということで裕乃も救急車に同乗させられ、天野は甘春病院へ搬送されました。
到着を待っていたのは、整形外科医の辻村駿太郎(鈴木伸之)。
しかし、なぜか天野は回復したかのように自力で立っていたのです。
バスの一件もあり、初出勤で遅刻してしまった唯織。
病院に入るとすぐに、22年と128日ぶりの再会となる杏と出会いますが、彼女は唯織のことを全く覚えておらず……。
ドラマ『ラジエーションハウス』の見どころと解説
唯織はなぜ放射線技師という道を選んだのか?
唯織と杏は幼馴染で、唯織はちょっと太り気味の少年で、いじめっこにいじめられることもありましたが、正義感の強い杏にいつも助けられていました。
唯織は「大切なものくらい自分で守りなさい」という、しっかりとした考え方を持つ杏が大好きでしたが、唯織が引っ越すことになり離ればなれになってしまったのです。
杏は「お父さんみたいに、何でも治せるお医者さんになりたい」というのが夢で、唯織も杏と同じように医者になりたいと言いましたが、杏は「病気は見つけるにはカメラマンがいるから、唯織はカメラマンになって私を手伝って」と約束したことから、唯織は放射線技師という道を選んだのです。
普通の人に見えないものが見える力?
唯織には、普通の人が見えないというより、気づかないものが見える力があるような感じでした。
カメラマンの菊島から見せられた星の映像からは、肉眼では見えずカメラを通しても解像度を上げなければ見えないような5等星を見ていましたし。
「見えないのは見ようとしないから」そんな言葉が刺さります。
本当は見ようとすれば見えるのに、ちょっとしたことで気づくことでも、見ようとしないから気づかないということでしょう。
それは映像だけに関したことではありません。他人に関心を持たない現代人へのメッセージも込められているのかもしれませんね。
2つの力があるという写真の繋がり
写真には2つの力があると言います。
ひとつは、かけがえのない想いを永遠にする写真の力です。
たとえ色褪せても、その1枚の写真が永遠の思い出を鮮明に蘇らせてくれること。
2つ目の力は、写真を武器に人の命を救えるものとなることです。
その写真に秘められた力を知っている、それが放射線技師。
放射線科医、病理医、麻酔科医の分野は重要視されているポジションで、特に放射線科医が居なければ病院は成り立たず、その病院の質を決めるのも放射線技師と言うことでした。
医者をリードする医者、それがドクターズドクターと呼ばれているとのこと。
菊島と放射線技師が撮影するジャンルは違えど、2つの写真にはある意味同じ力が宿るものなのですね。
ドラマ『ラジエーションハウス』1話の感想
医療系ドラマは、切迫した状況のなかで医師たちが全力で患者を治療するシーンを描かれるものも多いのですが、裏側で活躍する放射線技師に焦点を当てているのは素晴らしいことだと思います。
一般的に患者は、医師に頼るのが当たり前ですが放射線技師の彼らが見つけてくれなかったら、医師は治療を行うことが出来ないんだと実感しました。
縁の下の力持ちという感じで、彼らも人の命と向き合っている重さが十分に伝わってくるドラマです。
ネット上では、ツッコミどころ満載という意見も見られますが、普段わたしたちが知らない裏舞台を知る上では、とても興味深いストーリーとなっています。
緊張感あるシーンの中で、五十嵐唯織役を演じている窪田正孝の天然っぽいキャラクターが箸休め的な効果も与えてくれるので、心地よく見ていられるドラマです。
ドラマ『ラジーエションハウス』1話の視聴率は12.7%と初回2桁スタートでした。
医者の医者(ドクターズドクター)がテーマであることからも、期待も高いようです。