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『トレース』3話の感想と解説。原作の”エグさ”がドラマにも。あまりにも悲痛な真相に心が抉られる!

トレースネタバレ 2019冬ドラマ
©Dramas Note

錦戸亮が主演のドラマ『トレース』第3話が放送されました。

今回の事件の被害者は、なんと9才の少女。

痛ましい事件なので、「なんとか犯人を逮捕してほしい」と、見ている側も熱が入りました。

ここでは、そんな『トレース』第3話の解説と感想をお伝えします。

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ドラマ『トレース』第3話のあらすじ

宮原自然公園で、9才の松戸桃の絞殺遺体が発見されました。

過去の「幼女連続殺害事件」と手口が酷似していることから、容疑者は、過去の事件でもマークされていた西内に絞られました。

科捜研の真野(錦戸亮)は、20年近く西内を追い続けているという鶴見刑事とともに、事件現場に赴くことに。

真野は、事件現場の公園で、タバコの吸い殻が落ちているのを発見します。

吸い殻のDNAを鑑定した結果、西内のDNA型と一致。

これで事件は解決したと思われた矢先、衝撃の事実が見つかって……!?

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ドラマ『トレース』第3話の解説

被害者/松戸桃

第3話で被害者となったのは、9才の松戸桃。

“宮原自然公園”にて、絞殺死体で発見される。

現場が同じ公園であること、被害者が色白で黒のロングヘアであることから、過去の「幼女連続殺害事件」が再び起こったと推測された。

容疑者/西内智幸

西内は、20年前および10年前の「幼女連続殺害事件」の容疑者だったが、証拠不十分により釈放された。

今回の事件が過去の事件と手口が酷似しているため、再び西内は容疑者に。

鶴見刑事の証拠捏造

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現場に落ちていた証拠品から

・過去に起きた「幼女連続殺害事件」の容疑者である西内の仕業ではないかと推測される。

・犯行現場の公園にタバコの吸殻が落ちているのを発見。

・DNA鑑定の結果、西内のDNAと一致。

・これで過去の事件・今回の事件ともに解決だと思われたが、真野が違和感を見つける。

・タバコの吸殻に染み込んでいた水分を鑑定した結果「塩素」が含まれており、つまり水道水で火を消したと推測される。

・しかし、公園の近くに水道はないため、タバコの吸殻は「捏造された証拠」だと気づく。

証拠を捏造したのは、20年前から西内を追い続けていた鶴見刑事でした。

鶴見はなぜ、証拠を捏造したのか。その理由は20年前に起きた事件が関係していました。

20年前、鶴見がまだ交番で巡査官をしていた頃、ひとりの少女が駆け込んできました。

その少女は「誰かに追われている気がする」と鶴見に相談。

しかし、別件で忙しかった鶴見は、いったん少女を椅子に座らせ待たせました。

別件が片付き、鶴見が少女の話を聞こうと振り返ると、少女は居なくなっていました。

そして翌朝、少女は絞殺死体で発見されたのでした。
その事件以降、鶴見は”自分が話を聞いてあげていれば、少女が亡くなることもなかった”と、自分を責め続けました。

自責の念から、容疑者と思われる西内をずっと追い続けます。

しかし決定的な証拠がなかったため、西内を逮捕することができませんでした。

西内逮捕にかける執念はすさまじく、定年退職まであと一ヶ月という時に、鶴見は証拠を捏造してしまったのです。

真相

真相はとても悲しいものでした。

亡くなった少女・桃は、両親の不仲を悩んでいました。

離婚してほしくないと思った桃は、ある作戦を思いつきます。

その作戦とは、「自殺するフリをして、両親を心配させる」というもの。

桃は、友人のに「練習するから見てて」と言って木の枝にロープを投げ、“自殺のフリ”を実践しました。

しかし、フリでは終わらず、本当に亡くなってしまったのです。

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ドラマ『トレース』第3話の感想

第3話の『トレース』は、今までで一番心が締め付けられる回でした。

やはり、幼い子供が亡くなってしまう事件は心が痛みますし、結末も救いがなくて辛かったです。

月9にしては重い内容なので、見る人によって好みが分かれそうですね。

変に感動路線に寄せて中途半端になってしまうよりは、これぐらい思い切ってエグさを描き切ってくれたほうが、私は好きです。

また、第3話では、あれだけ怒声の多かった虎丸刑事が静かになっていました。

ネットの「虎丸刑事の怒声を無くしてほしい」という声を反映させたかのように、今回はとても静かでした。

製作陣が視聴者の声に耳を傾けることは良いことだと思います。

今回の第3話がエグくて救いがなかったのも、「原作と違う」という視聴者の声を聞いた結果かもしれませんね。原作のエグさは半端ないですから。

鶴見刑事の執念

刑事が証拠を捏造するなんて、絶対にあってはならないことですが、鶴見刑事の執念と心情は伝わってきました。

鶴見刑事が「証拠捏造」で逮捕されたあと、鶴見の執念を晴らしたのは真野。

真野は、鶴見刑事の執念を自分の中にある執念と重ねたのかもしれませんね。

鶴見の捜査メモから様々なヒントを得て、そして、西内が犯人であるという「証拠」を見つけます。

10年前の事件現場でカップルがたまたま撮った動画に、男と少女が一瞬だけ映っていました。

男の顔は判別できませんでしたが「ジーンズ」の縫い目を鑑定した結果、男が西内であると判明したのでした。

ジーンズの横にある縫い目は、ふたつとして同じものが存在しません。

よって、動画に映っていた男のジーンズと、西内が所持しているジーンズの縫い目が一致すれば「西内であるという証拠」になるというわけなのです。

桃が亡くなった事件は西内とは無関係でしたが、過去の「幼女連続殺害事件」は西内が犯人であると突き止めることができました。

鶴見が20年もの間、執念で西内を調べつくし、マークし続けていたからこそ「証拠」が見つかったと言えます。

鶴見が証拠を捏造してしまったことは残念でしたが、真野が「証拠」を見つけたことで西内が逮捕され、鶴見の執念が晴らせて良かったですね。

真野の「科捜研」としての素質

ノンナ「刑事が捏造なんてしちゃいけない」

真野「こんなこと、よくある話だ。警察は信用できない」

引用元:フジテレビ系ドラマ『トレース 科捜研の男』3話から

このやり取りから、真野が過去の家族残虐事件の捜査に納得していないことが伺えます。

やはり、警察が信用できないから自らが科捜研の研究員になったのですね。

そして、科捜研に入ってからは「主観」「憶測」をとことん嫌い、「鑑定結果」のみを信じる真野。

おそらく、過去に起きた家族残虐事件の際、周りのあらゆる憶測で嫌な思いをしたのでしょう。

そして、真野の「誰の言葉も等しく信じない」というスタンスは壁があるようにも感じますが、逆を言えば「全ての可能性を等しく追う」ことでもあります。

誰の言葉も等しく信じないからこそ、すべての可能性を等しく追える。

そんな真野の在り方は、科捜研の研究員としての資質を感じます。