【ホット・ゾーン】1話。アメリカを震撼させた衝撃の実話、アウトブレイクは本当に起こりかけていた!

ホットゾーン キャスト/海外
(c)National Geographic

ドラマ【ホット・ゾーン】1話(全6話)あらすじと解説。

アメリカでエボラ出血熱が初めて確認された衝撃的な事件の一部始終を綴ったリチャード・プレストン著【ホット・ゾーン】。

1994年に刊行され世界中でベストセラーとなった本作を、ナショナル・ジオグラフィックが完全ドラマ化しました。

1989年を舞台に、どんな経路でエボラがアメリカに上陸したのか、彼らはどうやってウイルスを制圧したのか、その真実をご覧ください。

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【ホット・ゾーン】1話あらすじ

時は1989年。アメリカの首都ワシントンD.C.にほど近い、ヴァージニア州レストンの研究施設で、フィリピンから輸入されたカニクイザルが大量死するという異常事態が発生。調査を依頼されたUSAMRIID(アメリカ陸軍感染症医学研究所)は、その死因が当時まだ致死率90%と言われた殺人ウイルス「エボラ出血熱」であることを突き止める。’70年代に中央アフリカで発見されたエボラウイルスによる感染症「エボラ出血熱」が、初めてアメリカ本土で確認された衝撃的な事件だった。

出典:National Geographic公式サイトから引用

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【ホット・ゾーン】1話ネタバレ

【ホット・ゾーン】は全6話、配信され次第順次更新しています。2019年10月27日現在huluで4話まで配信中(各話35日間の期間限定配信)1話・2話は11/30まで

頭痛と嘔吐、全身の皮膚に水泡のような大きな湿疹が表れた男性が搬送されました。

出血も多く、窒息寸前だったことから医師・ムソキは口からチューブを入れようとしましたが、喉に何かが詰まって入れることができません。

そしてその直後。

男性は再び嘔吐し、医師は彼の吐しゃ物を浴びてしまったのです。

その数年後。医師の血液は、メリーランド州フォート・デトリックにある、バイオハザード・レベル4のアメリカ陸軍感染症医学研究所にて厳重に保管されていました。

1989年のある日。

陸軍で獣医病理学者として働くナンシー・ジャックス中佐(ジュリアナ・マルグリーズ)は、いつものようにUSAMRIID(アメリカ陸軍感染症医学研究所)に出勤しました。

研究所には、ヘイズルトン社が送って来た実験用サルの脾臓が届いていたため、ナンシーは助手のベン(ポール・ジェームズ)と調べ始めます。

ところが、その脾臓に違和感を感じたナンシーは、サルが強いウイルス”SHF”に感染しているかもしれないと推測。

感染力が強く、サルの群れを全滅させるほど強いサル出血熱。ただ、ヒトの体には入り込まない(無害)とされる

ナンシーが、脾臓を培養して調べてみることに。

SHFならコショウの実のような斑点があるはずでしたが、細胞の白濁が確認され細胞も既に死んでいました。

「SHFならこんな殺し方はしない」

異変を感じたナンシーは、別のウイルスの可能性を疑いますが、軍に雇われた民間のウイルス学者ピーター・ジャーリング(トファー・グレイス)は「準備中に細菌が混入しただけだろう」と、ナンシーの主張を真っ向から否定。

ナンシーが、レベル4での検査を行うことにする一方で、ピーターは「僕はここで何が混入したか調べてみるよ」と、ナンシーに当て付けたのです。

さらにナンシーは、明日からレベル4に配属される予定の陸軍兵を1日繰り上げて採用し、助手としてレベル4の施設に入ります。

一方でピーターは、ロクに調べもしないままヘイズルトン社のウォルター(ロバート・ショーン・レナード)に連絡し「サル出血熱とみて間違いない。別の可能性もあるがほぼ間違いない。検査は明日行うが、とりあえずサルを隔離するように」と、勝手に連絡してしまいました。

そのため、実験用サルを取り扱う施設では、危険を知らされないまま従業員は無防備でサルの世話をしていたのです。

ナンシーは蛍光抗体法で検査をした結果、ウイルスを培養した細胞が破壊されていたためフィロウィルスではないかと言います。


フィロウイルスは、ウイルス分類の一科。エボラとマールブルグは、フィロウイルス科に属するウイルスでレベル4でのみ検査が許可されている。

さらに恐ろしいことに、検体は国外ではなくすぐ近くから送られて来ていたのです。

ナンシーは、マールブルグではないかと推測し、ムソキから採取した血液を使ってもう少し深く調べてみました。

マールブルグウイルスを検出すれば緑色に光る……はずでしたが、発光しません。

別のウイルスなら、なおさら危険だとナンシーは脅威を感じ、次にザイール型エボラで検査してみることに……。

ところがその時、ナンシーは防護服に穴が開いていることに気づきパニックになり、急いで汚染除去したものの、元々あった傷から出血していたため隔離されてしまいます。

このことは当然、上層部の方にも報告が入りナンシーと同じ研究所で獣医をしている夫ジェリーにも知らされました。

さらにナンシーは、今回の事故の調査が終わるまでレベル4への立ち入りは禁じられてしまったのです。

また、シュードモナス細菌の混入検査を行っていたピーターは「シュードモナスならブドウの匂いがする」と、ベンに匂いをかがせて自分でも匂いを嗅いで確認いますが、ブドウの匂いはしません。

では、細胞を壊したのは……?

ナンシーのあとはピーターが引き継ぐことになりましたが、ピーターは驚異的なウイルスかもしれないと思いつつも、”まさか”という思いから認めようとはしなかったのです。

隔離室から出たナンシーは、その危険性から単独行動を始めます。

まずは、恩師であるウェイド・カーター(リーアム・カニンガム)に連絡し、さらにヘイズルトン社が管理する実験用サルの施設で、”検体”となるサルを調達してきたのです。

ウェイド・カーターは、1979年代にアフリカで猛威を振るったエボラの研究に取り組んだ専門家ですが、”行き過ぎる”ことで知られており敬遠されていました。
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【ホット・ゾーン】1話の感想

ピーターは、ウイルス学者としてのプライドや”軍の学者は何でも大げさにしたがる”という偏見から、ナンシーの主張を全く認めようとしませんでした。

また、当時エボラはあまり知名度が無かったようで、軍の上層部もナンシーの主張を聞き入れなかったこともあり、ウイルスへの対処が遅れる事態になったのかと思います。

”まさか”という固定観念が、アメリカ全土を脅威に晒すことになろうとは……。

彼女の行動力がなければ、大事件に発展していたかもしれないと思うと背筋がゾッとします。

どういう経緯でエボラがアメリカに入ってきたのか。

現時点では、サルが持ち込んだということ。

またラストでは、ピーターも「ナンシーの主張通りかも……と思い始めているシーンがありましたが、彼は皮肉屋なのでまだ認めないとは思いますが、”匂いを嗅いだ”ことは後悔しているに違いありません。

実話だけあって、物語がリアルに感じました。

パニックを恐れるため、政府は100%確実性が無ければ公表しないようなので、何も知らされていない施設の従業員が普通通りにサルの世話をしたりしているシーンは、考えただけでも恐ろしいです。

近年、東京オリンピックに向けた対策として、日本でもエボラウイルスが輸入され話題になりました。

実際のウイルスを使っての研究を行う理由としては、2020年東京オリンピック・パラリンピックの際、多くの渡航者が来るため、もしエボラ感染者が表れた場合。

患者の血液を調べるより、本物のウイルスがあればより正確にエボラかどうかを調べられるということみたいです。

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【ホット・ゾーン】の作品情報

【放送】

2019年

【放送局】

ナショナルジオグラフィック

【原作】

リチャードプレストン著ノンフィクション【ホット・ゾーン】

【キャスト】

ジュリアナ・マルグリーズ、リーアム・カニンガム、ジェームズ・ダーシー、ノア・エメリッヒ、トファー・グレイス、ポール・ジェームズ、ロバート・ショーン・レナード、ロバート・ウィズダム、ニック・サーシーほか

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