「古相思曲(こそうしきょく)」全話のあらすじをネタバレ感想を交え最終回まで紹介。
本作は、タイムスリップした歴史作家と悪名高い皇后が織りなすラブロマンス時代劇です。完成度の高いストーリーが話題を呼び、2023年の古装劇で最も高い評点を得ました。
1話のあらすじネタバレ
「沈不言 目線」でのあらすじとなりますので事実でない場合があります
現代の歴史作家である沈不言は不思議な夢を見ました。
そこは古代のような場所で、城門の上にいる女性が民衆から「妖后!」と罵られています。沈不言は女性の顔はよく見えませんでしたが、不思議と自分と深い繋がりがあるように感じました。
女性は沈不言に気づくと涙を流しながら城門から身を投げ(実際には身を投げたところは映っていませんが、前後の脈略から身を投げたと思われる)、女性が手に持っていたヒスイの玉佩は5つに割れました。
新作「南晟遺事」の発売イベントに著者として出席した沈不言は、宣材の印字ミスに気づきました。正しくは“妖后・陸鳶“であるべき文字が間違っていたのです。
沈不言は編集長に誤字を指摘し、「編集長。あなたは「南晟遺事」のことなどさほど気にしていないようだ」と言いました。編集長はインターンがタイプミスをしたようだと言い、イベントに来ている客に謝罪します。
発売イベントが終わると、沈不言は願掛けの絵馬のようなものを売っている老夫人から声をかけられました。
「あなたが先ほど編集長に怒ったのは印字ミスがあったからですか。それとも、本当は陸鳶が妖后ではないと思っているからですか」
そう尋ねられた沈不言は、自分はいつも歴史的事実に基づいて判断すると答えます。続けて沈不言は、妖后といわれている“陸鳶”は文献では丞相を殺したとされており、また贅沢の限りを尽くして国庫を空にしたとも言われているため「妖后」の称号は妥当だと言いました。
そして沈不言はふと、老夫人が売り物を並べている台の上に5つに割れたヒスイの玉佩が置かれていることに気づきます。それを持ち帰った沈不言は、夢で見た玉佩がなぜあるのかと不思議に思います。
その時、編集長から電話があり「南晟遺事」の放映が決まったから続編を書いて欲しいと頼まれました。電話を切った直後、沈不言は突然鼻血を流します。
鼻血が玉佩に垂れたその時、沈不言は古代の皇宮にタイムスリップしました。沈不言は兵士が身につけている鎧や仮面の特徴から、ここが「南晟遺事」で題材にした晟国だと気づきます。
兵に追われ書庫に逃げ込んだ沈不言は「南晟遺事」の続編執筆に役立ちそうな書物を漁っていると、倚華という女性が姿を現しました。倚華は「お嬢様のところへ案内します。ずっとあなたをお待ちでした」と言い、沈不言をお嬢様のもとへ連れて行きます。
お嬢様と対面した沈不言は、彼女の身なりや雰囲気から「妖后・陸鳶」だと言い当て、何を企んでいるかは知らないがここから出してくれと迫ります。
すると、陸鳶は3つの任務を遂行すれば3つの質問に答えるという取引を持ちかけました。沈不言は質問に答えてもらえれば「南晟遺事」の続編が書けると思い承諾します。
最初の任務はこの時代の服に着替えることでした。沈不言は着替えながら、なぜ自分にぴったりのサイズを知っているのか疑問に思います。
2つ目の任務として沈不言は食事をし、そして最後の任務として沈不言は陸鳶と一緒に外へ出ました。この日は上己節で、本来なら町は賑わうはずでしたが、陸鳶が外出禁止令を出していたため誰も出歩いていません。
沈不言は外を歩きながら陸鳶に3つの質問をします。その答えはあまり納得のいくものではありませんでしたが、沈不言は陸鳶と別れることにし立ち去りました。しかし、この日が丞相が陸鳶に殺される日(元啟の変)だと気づいた沈不言は慌てて宮中へと引き返します。
すると東門で、丞相と陸鳶が対峙していました。2人の会話から沈不言は、丞相が国を裏切って防衛図を敵国(北烈)に渡したことを知ります。しかも、丞相は陸鳶の幼い養子を人質に取っており、沈不言はその卑劣さに驚きました。
なぜ歴史と違うのか。そんな疑問を抱きながら沈不言は丞相と陸鳶の前に出て行き、丞相を思いとどまらせようと説得します。すると、沈不言は「またお前か」と言われるのでした。
2話のあらすじネタバレ
丞相と結託している敵国(北烈)の男は、沈不言の顔を見て「またお前か」と斬りかかります。それを皮切りに、丞相一派と陸鳶一派の戦いが始まりました。
自ら先陣を切って戦う陸鳶の姿はまるで武術の達人のようでした。そんな中、丞相は「お前がすべての元凶だ」と沈不言に弩弓を放ちます。それに気づいた陸鳶は沈不言をかばって弓矢に射抜かれてしまいました。
陸鳶が崩れ落ちると、丞相たちはその隙に逃走します。陸鳶は沈不言の腕に抱かれながら「あなたとはまた会える」と伝えて亡くなります。
その瞬間、沈不言は現代で目覚めました。時刻を確認すると、タイムスリップ前から30分しか経っていません。沈不言は“夢だったのか?”と思いながら「南晟遺事」を確認すると元啟の変の結末が変わっていました。
また、5つに割れていたはずのヒスイの玉佩の欠片が、なぜか4つに減っています。沈不言はもう一度タイムスリップをするため、欠片を繋ぎ合わせて「血」を垂らしました。
すると再び古代にタイムスリップしますが、外出禁止令が出ているはずなのになぜか賑わっています。不思議に思った沈不言が露店の店主に時刻を尋ねたところ、“元啟の変”より前の時刻でした。
――これから“元啟の変”が起きることを陸鳶に知らせなくては。
沈不言がそう思っていると、ちょうど陸鳶が目の前を通りました。沈不言は呼び止めて話しかけますが、陸鳶は沈不言をまるで知らない人のように見ています。そして、誰かを探しているらしい陸鳶は侍女の倚華とともに立ち去りました。
沈不言は陸鳶の後を追って妓楼に入ると、ひとりの公子が舞台の上で子供のような言動を取っていました。それを見た者たちは公子に野次を飛ばします。見かねた沈不言が公子を助けると、公子は沈不言のことを気に入りました。
公子が自分のことを「朕」と言っているのを聞き、皇帝だと気づいた沈不言はなぜ子供のようなのだろうと疑問に思います。皇帝は沈不言を大層気に入ったらしく、沈不言に令牌をくれました。
ところが、その令牌のせいで皇帝と間違えられた沈不言は何者かに拉致されそうになります。そこへ、皇帝を探していたらしい陸鳶と陸鳶の弟である陸時が現れ沈不言を助けました。
歴史上で陸時は死んでいるはずなのになぜ……。疑問に思った沈不言は後になってから、陸鳶に今は何年かと尋ねます。すると、前回のタイムスリップよりも10年早い「元啟5年」という答えが返ってきたのです。10年前なので陸鳶はまだ皇后ではなく侍女頭とのこと。
沈不言は慌てて「10年後の今夜、丞相が防衛図を盗み敵国の北烈に逃亡する」と教えましたが 陸鳶は聞き耳を持たずに去ってしまいます。
沈不言が彼女を追いかけると、陸鳶は丞相の輿に乗り込んで宮中へ向かいました。親密そうな2人を見た沈不言は、早く丞相の本性を陸鳶に教えなければと思い、自身も令牌を使って宮中に入り、2人が入っていった部屋の前で会話を盗み聞きします。
その会話から分かったのは、皇帝が子どものようになってしまったのは5年前であること、そしてそのことを周囲に知られないようにするため奏上文はすべて丞相が処理しているということでした。
少しすると陸時が丞相に会いに来ました。妓楼で皇帝を拉致しようとした者の正体について報告しに来たのです。現場には西荣の武器が落ちていましたが、それは西荣に注意を向けさせるための北烈の策略だろうと思われました。
さらに、北烈の主力が西に移動していることも突き止めている陸時は丞相に、今が北烈から火峰堡(領土)を奪還するチャンスだと進言します。しかし、丞相は何かと理由をつけて火峰堡攻めを渋りました。
沈不言は彼らの会話を盗み聞きしながら、丞相が火峰堡攻めを渋るのは北烈と結託しているからだろうと呆れます。
3話のあらすじネタバレ
翌日に開かれた朝議では、火峰堡の奪還について話し合われました。ひとりの大臣が、北烈の主力が西に移動している今が火峰堡を北烈から取り戻すチャンスだと発言すると 陸時もそれに同調し火峰堡を攻めるべきだと言いました。
しかし、丞相はここでも火峰堡攻めを渋ります。するとそこへ、急報が飛び込んできました。
「報告します!北烈が企てた陛下拉致事件が広く知れ渡っております!民は北烈への報復を強く望んでいます」
丞相はなぜ北烈のしわざだと知れ渡ったのかと訝しみます。門前では民衆が団結して「北烈を倒して領地を取り戻せ!」と訴えていました。丞相はこれ以上 火峰堡攻めを反対することができず、渋々同意しました。
実は、皇宮の外に独自の連絡網を持っている陸鳶は秘密裏に暗号を飛ばし、火峰堡攻めを促すようにとの指示を出していたのです。その暗号を受け取った者たちは火峰堡攻めを促すべく、北烈が陛下の拉致を企てたことを広めたのでした。
そのことに気づいた沈不言は陸鳶に、「丞相に従っているフリをしてずっと前から丞相を疑っていたのだな」と確かめた後、火峰堡の戦で陸時が死んでしまうことを教えます。
一方、朝議を終えた丞相が自宅へ戻ると、北烈の結託相手である趙啟龍が待っていました。趙啟龍は丞相に、「火峰堡を攻めれば今後は北烈の協力はないと思え、そなたが皇位に就くために皇帝の拉致さえ企ててやったのに」と文句を言います。
すると、丞相は趙啟龍に剣を突きつけ、火峰堡を攻める代わりに北烈にとって邪魔な存在である陸時を引き渡すと言うのでした。
その後、陸時が火峰堡の戦に出陣すると、沈不言と陸鳶も同行します。陸時が琉璃谷の高台から奇襲を受けて死ぬことを知っている沈不言は、打開するための計画を立てました。
その計画とは、沈不言が陸時に成りすまして囮になり敵を引きつけている間に、陸時本人が高台を占領するというものでした。
しかし、決行当日に沈不言が目覚めると、沈不言の代わりにすでに陸鳶が囮として出陣しており、陸鳶の置手紙が残されていました。その手紙を読んだ沈不言は、今回のタイムスリップでは陸鳶は沈不言のことを知らないかのように振る舞っていたけど本当は沈不言を知っていたのだと気づきます。
沈不言が未来から来ることも、沈不言の言葉がすべて正しいことも陸鳶は知っていたのです。なぜなら、陸鳶はタイムスリップしてきた沈不言に過去何度も会っているから。
タイムスリップのたびに沈不言は 若くなっていく陸鳶に会うことになる、
けれど陸鳶が会うのは未来からタイムスリップしてきた沈不言なので、自分と過ごした過去を何も覚えていない沈不言に会うことになる――。
沈不言は自分と陸鳶の時間軸が逆行しているのだという結論に辿り着きます。「彼女との最初の出会いが、彼女にとっては最後の別れだったのだ」と。
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