残業ゼロ、定時になるとキッパリ帰るオンナ・東山結衣。
過去のトラウマから入社以来、定時に帰り続けています。そんな結衣に立ちはだかるブラック社員達。
果たして結衣は彼らにどう立ち向かうのか。
『わたし定時で帰ります』第1話の見どころと感想をお伝えします。
『わたし定時で帰ります』第1話
『わたし定時で帰ります』の作品概要
【放送】
2019年4月16日(火)~
毎週火曜日22:00~
【原作】
矢野帰子
【脚本】
奥寺佐渡子 清水友佳子
主題歌
Superfly 「Ambitious」
キャスト
吉高由里子、向井理、ユースケ・サンタマリア、中丸雄一、内田有紀、桜田通、江口のりこ、梶原善、酒井敏也、泉澤祐希、柄本時生、シシド・カフカ、他
『わたし定時で帰ります』第1話のあらすじ
WEB制作会社で働く東山結衣(吉高由里子)は、前の会社でのトラウマから、入社以来定時に帰ることを貫いています。効率の良い仕事のやり方で、片づけないとならない仕事は定時にはキチンを終わらせて帰るというスタイルの結衣。
結衣の楽しみは、定時に会社を出て、近所の中華料理屋のハッピーアワーの時間帯に入店し半額ビールを飲むこと。恋人の諏訪巧(中丸雄一)との時間も大切にし、自分スタイルで仕事もプライベートも充実した生活を心がけています。
ある日、新任の部長と共に、結衣の元カレ種田晃太朗(向井理)が赴任してきます。仕事のできる男・晃太朗は、昔からワーカホリックで、結衣より仕事を優先して婚約破棄したという経緯がありました。
そんな結衣の同僚である三谷佳菜子(シシド・カフカ)は、仕事命、小学校の時から無遅刻無欠席の皆勤賞女。教育係として担当する新人の小泉咲に対して、厳しく指導します。
「最初が肝心だから。」「彼女のためを思って」という三谷に、我慢の限界に達した咲は、強烈な仕返しを残して会社を去っていってしまいます。
『わたし定時で帰ります』第1話の見どころ
定時で帰る=悪なのか
今回は、定時で帰るオンナ結衣VS仕事命女佳菜子の対決です。対決といっても、本当に2人がやり合うわけではなく、どちらが正しいのか?という疑問を投げかけています。
過去に仕事のやり過ぎで生死をさまよう事故にあった結衣は、仕事も大切だけど自分も大切にしようと心がけるようにしています。一方、自分を犠牲にしてまでも仕事第一に考えて生きている佳菜子。
佳菜子は前の会社で「使えない・センスがない・空気が読めない・取柄は休まないだけ」と言われ、上司にいつも叱責されていた過去がありました。真面目だけれど、要領が悪い佳菜子。
それをカバーするかのように、仕事に時間を捧げるのは当たり前という考えを持っています。
昔は”24時間戦う”サラリーマン戦士が善だという風潮がありました。家庭を持っても、家族の時間も取れず、子供の成長も見守ることなく、仕事第一に働いていた父親たち。
そして、その姿を見ていた子ども達は、父親=仕事が一番という価値観を無意識に刷り込まれて育ちました。
幸いSNSが普及し、様々な情報が簡単に手に入る世の中になってきたので、違う生活スタイルもあるんだ!と気付く機会が持てるようになってきました。なので、若者たちの選択肢も広がっている思います。
結衣の生活スタイルを通して、定時で帰る=悪ではない、しかし、そのためにはどのような仕事スタイルでやるかを考えるきっかけになるストーリーだったと感じました。
殻を破った佳菜子
自分の仕事の仕方の何が悪いのか?部下に反発されることに対しても不満を持つ佳菜子。ある日、佳菜子の態度に耐え切れなくなった咲は”会社を辞めます。理由:先輩がウザイ”という置手紙を残して去っていきます。しかも佳菜子のパソコンのパスワードを変更され開けなくするという仕返しをして……。
上司に責められた佳菜子は、翌日無断欠勤します。小学校のころから皆勤賞だった佳菜子が欠勤、しかも無断でという事で、結衣が様子を見にいくことにしました。
ベットに潜り込み、会社の人達に迷惑をかけて合わせる顔がないと言いながら、前の会社でも人望がなかったと話す佳菜子。
それに対して、結衣も前の会社で起こった事故の話をし、なぜ自分が定時で帰るようになったのかを打ち明けました。
翌週、出社してきて無断欠勤の事を謝る佳菜子。その顔は、なにか吹っ切れたような爽やかな表情になっていました。
『わたし定時で帰ります』第1話の感想
タイトルを読んで、ん?プライベート重視のいいかげんな女の話かな?と思いましたが、全然違っていました。
”会社のために自分があるんじゃない。自分のために会社があるんだ”をモットーにしている結衣の会社。働き方改革をいう言葉をよく耳にするようになったこの時期にピッタリな内容です。
しかし、色々な考えをもった人たちが集まる社会。結衣の会社にも仕事依存な社員ももちろんいて、今後色々な問題が勃発する予感。しかし、そのひとつひとつが仕事に対して考えなおすきっかけとなるのだろうなと思います。
そして、初回から気になる人物が出てきました。結衣とスマホで情報交換するハンドルネーム”愁”という人物。結衣の仕事を手伝ってあげたり、結衣の会社で働く人たちの情報を教えたりしています。彼は、どうやら結衣の職場にも影響することになる重要人物となりそうです。
仕事命だった佳菜子が変わろう、社内も変わろう、という雰囲気が一瞬漂いました。しかし、産休明けで賤ケ岳八重(内田有紀)が、残業やる気満々で戻ってきたことで、また社内が荒れる予感がします。
『わたし、定時で帰ります』1話の視聴率は9.5%でした(ビデオリサーチ調べ、関東地区)