阿修羅のごとく（Netflix）キャストあらすじ。人気女優が四姉妹を演じる、表面上の毒とその背後に隠された愛

阿修羅のごとく（Netflix）キャスト｜相関図｜あらすじ。日本を代表する脚本家である向田邦子の最高傑作を是枝裕和がリメイクしたヒューマンドラマで、時代背景はオリジナルのまま今の時代のドラマに仕上げました。物語の中心となる四姉妹を宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずが演じており、父の愛人と子供が発覚したことで彼女たちの日常に潜む葛藤や秘密が明らかになります。

あらすじ

★予告編

冬のある日、竹沢家の四姉妹が久しぶりに集まりました。生け花を教える長女・綱子（宮沢りえ）、専業主婦の次女・巻子（尾野真千子）、図書館で働く三女・滝子（蒼井優）、ウエイトレスの四女・咲子（広瀬すず）。

滝子によれば、母と暮らす年老いた父には愛人と子供がいるとのことでした。にわかには信じられない話ではあるものの、4人は母の耳には入れないよう誓い合います。

しかしこの騒動を機に、女性たちの日常に潜む様々な葛藤や、秘密が明るみに出るのでした。

登場人物｜相関図

綱子役/宮沢りえ

演：宮沢りえ

夫を亡くして生花を師匠として生計を立てる四姉妹の長女・綱子を演じたのは、三井不動産のCM「三井のリハウス」の初代リハウスガール”白鳥麗子”役で一躍有名になった宮沢りえ。

「阿修羅のごとく」完成報告会で撮影中は本番以外ずっと喋っていたと語る宮沢に、共演者の蒼井は本番中でも収拾がつかず、18分間ずっとふざけることもあったのだと宮沢のお茶目な一面を明かしました。

こうしたやり取りはまるで本当の姉妹かのようで、宮沢は「作中でもそうした空気感が伝わっていると思います（笑）。私は姉妹、兄弟はいないですが、実の妹ができたような気持ちで今います。」と笑顔を見せました。

巻子役/尾野真千子

演：尾野真千子

「Mother」や「最高の離婚」の尾野真千子が、会社員の夫と子供たちと一見平穏に暮らす専業主婦の次女・巻子を演じました。これまでに数多くの受賞歴があり、中でも主演映画「茜色に焼かれる」では、キネマ旬報ベスト・テンを始めとする6つの賞で主演女優賞を獲得しています。

尾野は本作の出来にとても満足しているようで、「自分で言うのもなんですが、最高です！最高の作品ができました。」と自信を窺わせました。

滝子役/蒼井優

演：蒼井優

図書館で司書を務める恋愛に不器用な三女・滝子を演じたのは、10代目リハウスガールの蒼井優。中学生の頃にミュージカル「アニー」でデビューを果たし、鈴木杏とW主演を務めた「花とアリス」では特技のクラシックバレエを披露しました。

蒼井にとって「阿修羅のごとく」の撮影は、ずっと続けばいいのにと思うくらい楽しい現場だったそう。まだ夢の中にいたいとの理由から最終話は観ておらず、視聴者も同じタイミングで観ようと思っていると笑みを浮かべました。

咲子役/広瀬すず

演：広瀬すず

三井不動産の連続CMドラマ「三井のすずちゃん」で知られる広瀬すずが、喫茶店のウエイトレスでボクサーの卵と同棲する四女・咲子を演じました。姉アリスも女優をしており、是枝裕和監督作「海街diary」での演技が高い評価を受け、2015年度の映画賞で新人賞を総なめにしています。

広瀬は「阿修羅のごとく」のオファーが来た時のことを、「お姉ちゃんたち（のキャスト）を聞いて、こんなチャンスはないからすぐやりたい！って思いました。」と振り返り、その様子を宮沢と尾野、蒼井が嬉しそうに耳を傾けていました。

また、本作については宝物の作品になったと明かし、楽しみにしていただけたらとコメントしました。

その他の登場人物

向田邦子の昭和を代表する傑作をリメイク

「阿修羅のごとく」は、日本のホームドラマの礎を築いた脚本家・向田邦子の最高傑作ドラマシリーズをNetflixがリメイクした、全7話のヒューマンドラマです。

新人時代に向田邦子と一緒に仕事をしたプロデューサー八木康夫が企画、向田を最も尊敬して影響を受けたと語る世界的名匠の是枝裕和が監督と脚色を務めます。

向田はエッセイも多数発表し、小説では直木賞を受賞するなどキャリアの最盛期にあった1981年に飛行機事故で亡くなりました。しかし、彼女の影響は後世に広く及び、没後40年が経ってもなお、その人気は衰えません。

向田が描いた「阿修羅のごとく」は、年老いた父の愛人問題をきっかけに、四姉妹それぞれの葛藤や秘密が次々とあらわになるというもの。

恋愛観も生き方も異なる4人の姉妹が対立し、感情をぶつけ合いながらも互いを気にかけ、やがて手を取り合うといった泣き笑いが細やかに描かれる最上級の人間ドラマです。

向田が手掛けた放送台本は小説化されており、文庫オリジナルは累計30万部のロングセラーとなっています。「みんな、ひとつやふたつ、うしろめたいとこ、持ってるんじゃないの」鋭い人間洞察から生まれたセリフの数々は、人間の愚かさや愛おしさを浮き彫りにします。

名だたる女優たちが四姉妹を演じる

物語の中心となる四姉妹を、宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずが演じました。昭和を代表する家族劇の傑作「阿修羅のごとく」が、日本を代表する超豪華俳優とスタッフ陣により、色褪せない魅力をそのままに令和に甦ります。

Netflixリメイク版「阿修羅のごとく」で描かれるのは、原作と同じく1979年が舞台ですが、古さを感じさせないポップな世界観を生み出しているのが特徴的です。

公開されたオープニング映像は、昭和レトロなデザインにスタイリッシュな音楽が流れる中、四姉妹が憂いや穏やかな表情から感情をむき出しにしており、インパクト大な映像となっています。

彼女たちが心に秘めた葛藤や本音が露わになるとき、物語がどう展開していくのか、この4人が織りなすドラマに期待せずにはいられません。

是枝裕和・八木康夫インタビュー

「阿修羅のごとく」の監督、脚色、編集を手掛けた是枝裕和は、かねてより最も尊敬する人物に挙げてきた向田邦子の傑作の魅力について、Netflixに語りました。

是枝によると、向田のドラマは会話で交わされる表面上の毒と、その背後に隠された愛、その両方があるから豊かなのだそう。「それは人を描くうえで大事なところだし、言葉になってるセリフを伝えるだけでは演技じゃない。今回、四姉妹を演じた4人はみんなそれができる人たちだったので、撮っていて面白かったです。」とコメントしました。

さらに、タイプはバラバラの4人でしたが、全体としてのバランスは良く、この4人だったから向田邦子の脚本を立体化することができたのだと思うと撮影を振り返ります。

実際に会うことはできなかった向田の作品をリメイクすることは、向田邦子とは何だったのかと、より深く理解するためのアプローチだったのかもしれないと是枝は語りました。

企画とプロデュースを務めた八木康夫は、時代背景はオリジナルと同様で当時のままにもかかわらず、今の時代のドラマになったのは是枝の手腕によるものだと説明します。

また、「ドラマにもっとも必要な三要素は、キャラクター、セリフ、ストーリーです。その3つの魅力が全て詰まった作品ができました。”ディス・イズ・ドラマ”、これこそがドラマだと言って差し支えない作品ができたかなと思います。」と自信をのぞかせました。

八木が向田と一緒に仕事をしたのは1978年の連続ドラマ「家族熱」の時で、当時入社5、6年目の新人ADだった八木からすれば、向田は雲の上の存在だったとのこと。しかし、最後の原稿を取りに行った際には、「僕が一人前になったら、お仕事をお願いできますか？」と話し、二つ返事で了承をもらったそうです。

八木はこの向田とのやり取りがずっと心残りだっただけに、改めて向田のシナリオ集や出版作を全て読んだ上で、向田作品は「阿修羅のごとく」に尽きるとの思いで映像化に向けて動き出しました。何よりも大事だと思ったのはキャスティングで、四姉妹にはこの4人しかないとイメージキャストの段階で思っていたことを明かしました。

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