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「君子盟(くんしめい)」あらすじネタバレ全話を解説つきで最終回まで紹介

ブロマンス
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作品情報

「君子盟(くんしめい)」あらすじネタバレ全話を解説つきで最終回まで紹介します。

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「君子盟」全話一覧

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「君子盟」物語の背景

ある目的のため暗躍する麗しき官僚と天才的推理力を持つ貧乏書生。
正反対の2人が都で起きる不可思議な事件を解決しながら、宮廷内の「禁断の秘密」へと迫る-
美しき男たちの熱い絆とスリリングな展開に胸躍る、極上のミステリー時代劇!

「君子盟」ドラマ公式サイト

舞台となる場所は大雍国、その都の寧安城です。時代は永宣二十年。永宣帝の治世で、皇帝は幼い頃に皇帝となったため、母である皇太后氏が垂簾政治を行っていました。永宣帝は既に青年に成長していましたが、太后は政治の実権を離さず、朝廷を牛耳っています。

近隣の国は越梁国、南棟国など。最近は平和が続いていますが、諜報活動や小競り合いは常に行われており、必ずしも盤石という状況ではありません。国境から遠く離れた都はそれでも平和に繁栄を謳歌しています。

この年は科挙も予定されていて、地方から書生たちも上京してきています。科挙を実施する礼部では長である龔尚書が年齢を理由に勇退が決まっており、新しい尚書の有力な候補に蘭侍郎と郭侍郎の名が挙がっています。

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1話:君子の出会い

醉晚春酒楼の二階には、美しい青年が静かに茶を飲んでいます。窓辺には、街の様子を見守る、男が一人。

男が見つめる先には、裕福そうな異国風の服を着た男。彼は、越梁国の商人・洪羅。王族の家柄を頼りに、各国を渡り歩き、情報を集めては売ることで儲けている悪徳商人です。

彼が大雍国の都にやって来たのは、大雍国の礼部侍郎・蘭珏らんかくが、父の冤罪を晴らすために南棟国に宛てて書いた密書を手に入れ、それを尚書の座を争っているライバルである礼部侍郎・郭允に高値で売るためでした。

二階から男を見ていたのは、蘭珏の従者・旭東。彼は事前に、洪羅がどこに問題の密書を隠し持っているのか探っていました。

そして、密書が洪羅の帯についている、珠子 (丸い帯に縫い付けられた飾り) の中にあることを突き止めます。

次の作戦は洪羅を酒楼に誘い込み、密書を盗む予定でした。ところが洪羅はとても用心深く、なかなか珠子を盗む隙を作りません。

困った蘭珏は、元々の予定になかった、酒楼に入る直前に洪羅と揉めていた青年を利用しようと考えます。案の定、青年の顔を見ると洪羅は怒りだし、洪羅に隙ができました。

蘭珏が仕込んだ踊り子たちはまんまと珠子を奪い、作戦は成功したかと思われたその時……

青年の名前は張屏。酒楼の前で麺を売って生計を立てながら、困りごとや探し物など、推理と捜査が必要なことであれば、首を突っ込んでしまう、好奇心の強い青年です。

張屏は何者かが自分を利用して盗みを行おうとしたと気付き、捜査を引き受けることにしました。持ち前の観察眼と推理力で、魚料理の皿の中から見事、盗まれた珠子を洪羅の手に返すことが出来ました。

あとは真犯人を見つけるだけです。魚の皿がどこに運ばれる予定だったか尋ねると、二階の春光閣に届けるはずだったと言います。ところが、部屋には誰もおらず、窓が開け放たれていました。窓の外を見ると、一台の馬車が走り去っていきます。

張屏は近道をして先回りしましたが、結局犯人を取り逃してしまいました。
仕方なく屋台に戻ると、待っていたのは親友で同居人の陳籌でした。また余計なことに首を突っ込んだんだなと呆れる陳籌。

そこに都の書生たちがやってきて、書生のくせに卑しい商売をしていると二人をからかい始めます。商人は卑しくなどないと、彼らを諭したのは、通りかかった蘭珏でした。科挙の担当者である礼部の長に昇進すると、もっぱら噂になっている高級官吏です。

蘭珏は張屏に科挙が近いのになぜ麺を売っているのかと尋ねますが、貧乏だから、と一言ぶっきらぼうに答えるだけの張屏。

金が要り用なら蘭府で働かないかと持ちかける蘭珏に、大理寺でなければ興味はないと答える張屏。気が変わったら礼部に尋ねてくるよう言い残して、蘭珏は立ち去ります。

実は張屏が郭允や他の誰かからの指示で、邪魔をしたのではないかと確認しに来たのでした。

今日は誰もここに座って麺を食べなかったとぼやく陳籌。話を聞いて突然張屏は駆けだします。誰も座っていなかった、という言葉で、二階にいた客・真犯人は、実は窓から抜け出して馬車で逃げたのではなく、隣の部屋にいたのだと気が付いたのです。

張屏は真犯人が窓から自分が洪羅と揉めていることを見て、犯罪に利用したことに気付きます。すべてが露見したとき、隣の部屋にひきつけておいて、手配しておいた馬車を敢えて走り去らせて、自分たちをおびき寄せたことにも気が付きます。

利用されたあげく、欺かれたのです

この犯人はいったい誰なんだろう。張屏はすっかり事件が頭から離れなくなってしまいました。

真犯人が実際にいた隣りの部屋の、茶碗に残る春砂仁 (生薬の陽春砂 ショウガ科の植物) の香りから、犯人は高貴な身分で、胃を患っていることを導き出します。

屋台を出している大富市場の辺りは道もぬかるんでいるのに、蘭珏の足元も服の裾も汚れていなかったことに張屏は気が付きました。彼は遠くから歩いてきたわけではないのです。

そして馬車ではなく徒歩で帰って行きました。蘭珏のような高貴な身分の人間が、なぜ屋台にやって来たのか。彼は何をしに来たのか。張屏は疑問に感じます。

そこで張屏は蘭府に忍び込んで証拠を探そうとします。ですが、蘭珏は一枚上手で張屏が春砂仁の件を疑っていることに気が付くと、わざと似た香りの艶山姜の茶を飲ませて帰します。

陳籌は蘭珏を怒らせてしまったのではないかと気が気ではありません。三日後に蘭珏の誕生会が伴月楼で行われると聞きつけ、お詫びの品を贈って謝ろうと張屏に持ち掛けます。

張屏はどうしても真犯人を見つけたい、そしてその犯人は蘭珏だと疑っているので、伴月楼に行くことを同意しました。

当日、張屏が最初におこなったのは、馬車と馬を確認することでした。蘭府の馬車は確かにあのとき、酒楼から走り去った馬車に違いありません。馬にも馬車にもあの日、偶然地面にこぼれた赤い顔料を踏んだ跡がありました。

蘭珏を探す途中で洪羅の姿も見かけたため、張屏は一層確信をもちました。赤い顔料を証拠として蘭珏に突きつけ、犯人だと名指します。

ところが、蘭珏は世間に赤い顔料はありふれていて、その時の顔料とは言い切れないと言い逃れします。それならこのまま捜査を続けるまでだと捨て台詞をして立ち去る張屏。

張屏を誤魔化し切った蘭珏は、密書を取り戻そうと、約束の場所へと向かいます。手下の謝好から、洪羅を酔わせて無事に珠子を盗み出したという連絡が来たのです。

ところが、珠子と密書があるはずの場所には、蘭珏を脅迫するための置手紙が残されていました。

驚く蘭珏の耳に、舞台の方で騒ぐ声が聞こえました。彼が盗みを頼んだ、謝好が舞台の上で突然発火したのです。彼女は何者かに殺されていました。そして、血染めの垂れ幕が下がります。

「傀儡作悪其主当誅 狗官今在亡我大雍」
(傀儡が悪事を働くときその主人は処刑されるべきだ 腐敗した役人が 大雍国をおとしめる)

感想

お互いに目的を邪魔されたり、証拠を潰されたりして、相手に不満を持つ、印象の悪い出会いをした二人。
張屏にとっては悪事を働く者はいかなる理由があろうと、悪い人間であり、白と黒がはっきりしています。

ですが、官吏の世界に長くいる蘭珏にとっては権力がある者の手にかかれば、白いものは黒くなり、黒いものも白くなるということがわかっています。

父親の冤罪を晴らすという正義のために行った行動が、その密書を使って出世のために他人を追い落とし命を奪うために使われようとしています。その事実と、珠子を盗むという行動の不正は罪の重さとして果たして釣り合うのでしょうか。正義とは、正しさとはいったい何だろう、と第一話目から考え込んでしまいました。

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第一の事件解説:醉晚春酒楼の盗難未遂

醉晚春酒楼に入った洪羅たち一行は、店の踊り子に酒の酌をさせてご機嫌です。ところが、麺を届けに来た張屏と揉めている間に、気が付いたら大事な密書が隠された、帯の珠子がなくなっています!

洪羅は怒って店を封鎖しようとしました。困った店主は、先日事件を解決してくれた、捜査が大好きな青年、張屏に犯人を探して貰おうとします。

始めは渋っていた張屏ですが、珠子がなくなったのは、麺を届けに来たことによる騒ぎの最中であること、洪羅が麺を頼んでいないことから、自分が利用されたことに気が付き、捜査をかって出ます。

ここからはドラマのストーリーから離れて、時系列で事件の流れを整理していきます。

密書が帯の珠子に隠されていると気が付いた蘭珏は、醉晚春の踊り子に、好色な洪羅を気分良くさせて、珠子を奪うよう指示します。

ところが、太った洪羅の帯は脂肪に隠れていて、座ったままでは珠子をとることが出来ません。また、立ち上がるように踊りに誘っても、帯に手をかけたままで盗み出す隙を与えません。

そこで、蘭珏は、表で洪羅と揉めていた張屏に目をつけました。洪羅が頼んでいない麺を張屏が届けに来ると、必ず口論になると見越していたのです。案の定、二人は揉め始めます。洪羅は立ち上がって麺を机から払い落とします。

そのとき、すかさず踊り子は細い針金を使って、珠子を削り取りました。(図1)
帯にはその際の傷が残ってしまいました。(図2)

珠子は後ろの席に座っていた男に渡されます。(図3)
男は、注文した料理に箸もつけずに会計を済ませて出て行こうとしていました。(図4)

蘭珏に届けるために男は、珠子を魚料理の中に隠します。(図5)

ところがすぐに洪羅が気付き、珠子がないと騒ぎ始めたため、慌てて袖に魚の油をつけてしまいました。(図6)
袖の油に気が付いた張屏は、匂いを嗅ぎ、どの料理に珠子を隠したか突き止めます。(図7)

料理の届け先を店主に聞き、二階に駆けつけると部屋はもぬけの殻で、一台の馬車が走り去っていきました。(図8)

馬車の通り道を予測して近道をして追いかける張屏。(図9)

馬車の中には寡婦が乗っていて、犯人には逃げられてしまいました。(図10)

走り去る馬車と馬車を引く馬は、道にこぼれた赤色の顔料を踏んでいきました。(図11)

実はその馬車は囮で、階下の騒ぎに気が付いた蘭珏は先回りして、2階の部屋の「春光閣」と「霏雨閣」の札を付け替え、魚を注文した春光閣の客が既に馬車で逃げ出したと思わせたのです。(図12)

結局、張屏は犯人を取り逃がし、麺の屋台に戻ります。親友の陳筹と屋台を片付けているところに蘭珏が現れます。蘭珏は歩いて屋台のところに来たはずなのに、足が汚れていませんでした。

陳筹は、蘭珏が馬車で来たのだと言いますが、それではなぜ帰るときに歩き去ったのか張屏は腑に落ちません。(図13)

醉晚春酒楼・二階のトリックに気が付いた張屏は、実際に犯人がいた部屋には高価な胃の薬である、春砂仁を飲んでいた人がいたことに気が付きます。(図14)

この二つを組み合わせて蘭珏が怪しいと思った張屏は、蘭珏が胃弱で苦しんでいるのではないかと考えます。

蘭府に行き、煎じ薬のカスを調べて証拠を掴もうとしますが、家令に見つかってしまい、蘭珏の前に連れてこられる張屏たち。(図15)

春砂仁の件で疑う張屏を誤魔化すために、わざと似た艶山姜を蘭珏は張屏に飲ませます。(図16)
証拠だと思ったものが一つ、潰されてしまいました。

三日後、蘭珏が伴月楼で誕生祝いをすると聞きつけた張屏は、別の証拠を突きつけようと、やってきます。馬車と馬を確認し、蘭府の馬車が、醉晚春酒楼から逃げ出した車であったこと、そして牽いている馬もあの時の馬であることを赤い顔料の付着で確認します。(図17)

その証拠を突き付けても、顔料は巷にありふれていて、その時の顔料かどうかわからず、証拠にならないと言い逃れる蘭珏。腹を立てながらも認めざるを得ない張屏。

結局、醉晚春酒楼の盗難未遂事件は、珠子が盗まれることは阻止できたものの、犯人に目星はつきながらも、立証することが出来ませんでした。


無事に密書を手に入れたという連絡が蘭珏の元に届き、受け取りに行く蘭珏。ですが、取り決めていた場所に、珠子も密書もありません。(図18)

代わりにそこにあったのは、「通敵叛国 百死難贖 今夜子時 昭你罪行」(敵と通じて国を裏切るものは決して許されない 今夜の刻にお前の罪行を公表する) という蘭珏への脅しの言葉でした。(図19)

蘭珏が衝撃を受けている最中、蘭珏に協力していた謝好が、舞台の上で突然発火して殺され、血染めの垂れ幕が下がるという新たな事件が起こります。(図20)

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2話~7話あらすじ

あらすじ

– 第2話 –
蘭珏は殺人現場につるされた血染めの垂れ幕を見て、殺人犯の狙いは自分だと悟ります。密書を早く回収しなければ、通敵叛国の裏切り者として告発されてしまいます。何とかこの場を乗り越えるには、好奇心が強い張屏の存在は邪魔になり……

– 第3話 –
張屏が太后の前で含烟を尋問すると、彼女はあっさりと殺害を認めます。動機は、謝好と蘭珏の共謀を見かけたので、口封じに殺されそうになったから反撃したまでだといいます。そして証拠の密書があると言い出しますが……

– 第4話 –
真犯人を捕らえた王硯と蘭珏。張屏も水鉢の鏡花水月の術で殺害犯の真相に辿り着きます。二人を追って蘭府へと急ぐと、途中に乗り捨てられた馬車と、気を失った旭東が倒れていました。拉致されてしまった蘭珏の行方はいったい……

– 第5話 –
口止めのために蘭府に足止めされた張屏と陳籌。二人は旭東の無茶振りにもめげず、雑務をてきぱきとこなします。証拠がないからもう追求しない、でも同じことがあったらまた捜査する、そう言う張屏の姿は10年前の蘭珏とも重なり……

– 第6話 –
飛花閣で新たな殺人事件発生。張屏を気に入って、自分の下で働かせたい王硯は、事件を先に解決した方の言うことを負けた方が聞くという賭けを持ち出します。共犯者を庇う立場の蘭珏と張屏はここでもまた対立することに……

– 第7話 –
真犯人と事件の経緯を知る張屏。またしても蘭珏に証拠を握りつぶされてしまいました。一方、共犯者を庇ったつもりだった蘭珏は、庇った相手から父の死に際の願いを伝えられ衝撃を受けます。蘭府に戻ると、新たな事件が起き、困った立場に追い込まれます。張屏に協力を求めますが……

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8話~13話あらすじ

あらすじ

– 第8話 –
思賢書局で古代の貘王国の因吉天伝説を知った二人は、毒殺犯がこの伝説の六賢人に従って、標的を選んでいる可能性に気が付きます。蘭珏は封家の四兄弟が危険だと駆けつけますが、既に4人は殺されていました。犯人は立ち去ったばかりで、後を追う二人はあと一歩のところで犯人を逃します。次の被害者は?そして龔毓貞を助けられるのでしょうか……

– 第9話 –
犯人の標的になり、自ら犯人について行ってしまう張屏。なぜ毒殺犯はこんな事件を起こしたのか、20年前の事件とはなにか関わりがあるのか、張屏は鏡花水月の術を使って男に問いただします。感情的になり精神が不安定な状態になる毒殺犯。術が切れてしまえば、張屏も毓貞も命が危険です。蘭珏は二人を助けることが出来るのでしょうか……

– 第10話 –
朝議の席で天監監正の玄機は建設中の天球儀の頂上に鳳凰の像を設置したいと申し出ます。古参の廷臣、柳太傅は天子である皇帝を象徴する龍を差し置いて鳳凰を配するなど僭越だと意見しますが、誰もが太后と玄機の茶番劇だとわかっているので、敢えて知らない顔をしました。一方、張屏は摩籮村の事件が頭から離れません。鏡花水月の術を蘭珏に使うことで何か手がかりが得られるのではないかと、蘭府に向かいますが……

– 第11話 –
蘭珏は鏡花水月で記憶の一部を取り戻します。異国風の身なりの女性は長い間、蘭林と密談していました。顔は隠れていて見えず覚えていませんが、胸に下げていた特徴的な飾り物だけは記憶に残っていました。図解しようとしたところ、なぜか、張屏がその詳細を書き足します。二人は過去になにかの関係があるのでしょうか?それから張屏は祁朱という青年と知り合います。奇妙な青年は張屏のことを妙に気に入った様子ですが……

– 第12話 –
摩籮村の事件のことを教えてくれた馬叔父さんが、千秋儀の建設現場で鳳凰が血の涙を流しているのを見たと言います。張屏はまた好奇心が湧き出し、潜り込んで調べたことによって、大変な騒ぎに巻き込まれてしまいます。2日のうちに犯人を差し出さなければ、蘭珏ともども命はない。絶対絶命の状況に、二人は協力して捜査を開始しますが……

– 第13話 –
金の鳳凰が盗まれた仕掛けを全て見破った張屏。犯人を追い詰めましたが、またしても自害して、謎が謎のまま残されてしまいました。犯人の背後にいる黒幕を明かせない限り、蘭珏と二人で処刑されてしまいます。蘭珏は太后の言いなりになって、太后と敵対する柳太傅を犯人だと偽るのか、それとも……

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14話~20話あらすじ

あらすじ

– 第14話 –
蘭珏の胃痛を治すために薬局を訪れた張屏。そこで、死んだはずの玄機の処方と全く同じ薬が調剤されているのを発見します。彼は実は死んでいないのでは?玄府の隠し部屋を探す蘭珏と張屏は、追い詰められた玄機の罪の告白を聞いて驚愕します。

– 第15話 –
蘭珏の父を騙して軍の秘密を喋らせたのは、摩籮村の妖女であり、そのにくい仇の息子が張屏だという玄機。そしてその玄機も、隠し部屋に追ってきた、謎の暗殺者によって口を封じられてしまいます。刀を抜き、張屏との決別を宣言する蘭珏。そして張屏は失われた記憶を辿り、自分を取り戻すために西川郡に帰っていきます。

– 第16話 –
育ての親である師父と、町の人々としばしの温かい日々を送る張屏。一方蘭珏は、玄機の死を無駄にすまいと玄機の筆跡を真似て張屏を糾弾する手紙を書こうとしますが、結局それでは父の人生まで汚してしまうと思い留まります。摩籮村の出身だと知った張屏は、都に戻り、虚偽の告発を諦めた蘭珏はすがすがしい顔をしています。

– 第17話 –
科挙の考試を直前にして、学士たちの間ではある噂が流れていました。鏡湖には鏡湖氏という謎の人物が現れ、自身の奥深く隠している願望を言い当て、叶えてくれると言います。夜な夜な鏡湖に集まって鏡湖氏が現れるのを待っていると、水面には無数の折り鶴が流れてきました。”貢院で行われる秋の科挙は 癸酉に鬼が現れる”……

– 第18話 –
鏡湖氏が予言した癸酉の席をくじで引き当てた陳子觴は試験当日現れませんでした。そして、試験問題の抽選のときにも騒ぎが起きます。空を舞う大きな凧から落ちてきた紙には、科挙で不正が行われることが暗示されていました。そして、陳子觴の家を訪れた張屏は彼の死体と、科挙の課題の草稿を見つけます。それは、太后の姪と結婚する予定の馬廉の答案と全く同じ内容でした

– 第19話 –
蘭珏と張屏は再び協力して事件を調べることになります。数々の証拠は馬廉の犯行を裏付けています。物的証拠も、証言も手に入れて事件を捜査している大理事の陶寺卿に知らせますが、彼は頑なに強盗犯の犯行だと言って相手にしてくれません。太后の顔色を窺っているのは明白です。こうなったら太后に対抗できるのは、ただ一人……

– 第20話 –
鏡湖氏の本当の狙いはどうやら陶寺卿のようです。でも、なぜ彼が狙われるのか。鏡湖氏はこれ以上、張屏に邪魔をさせないため、直接会いに来ます。そして、未完の奇詭夜談第五十巻を渡します。その原稿の筆跡はまさに陶寺卿のものでした。もし誰もが真実に拘れば闇が隠れる場所は なくなるはずだ。慕叶生はそう語ったはずなのに、なぜ陶寺卿は風見鶏のように人の顔色を見て、偽証までするようになってしまったのか。なぜ、奇詭夜談は未完のまま、放置されてしまったのか……

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21話~26話あらすじ

あらすじ

– 第21話 –
陶寺卿の死に衝撃を受けつつも、摩籮村の虐殺が太后の手によって行われたことを知った二人。大木を虫が揺らそうとしているものと知りつつも、事件を追う決意をします。鏡湖氏の最終目的が太后であることは同やら疑いがないようです。そんな折、太后がどこかへ出かけるようだと知った蘭珏は、行き先を探りますが、それが伴月楼のようだと予想し、張屏らと駆けつけます。そこでは新しい演目が上演されることとなっていました。くじで仙人として芝居に協力させられた太后は、仕掛けの最中で舞台から忽然と消えてしまいます。手がかりを元に一同が後を追うと、燃え盛る火の海の中に太后が……

– 第22話 –
後日、太后が監禁されていた呪禁科で手掛かりを探す蘭珏と張屏。本の間に挟まっていた陣形はまさに太后が捕らえられていた場所の陣形とそっくりでした。持ち帰って調べようとした二人は突然中毒症状で気絶してしまいます。通りかかって二人を助けたのは、辜清章という医師でした。彼は10年前、蘭珏と共に鏡湖の中州に家を借りて過ごしていた、知己でもありました。久しぶりの再会に喜び、旧交を温め合う蘭珏ですが……

– 第23話 –
陶寺卿のことがあって仕官することに戸惑いを覚える張屏ですが、及第し、殿試に進むことになりました。殿試に現れた皇帝は、学士たちに大雍の過去と現在と未来を語り、その未来を守るために南征軍を率いて自ら親征すると誓います。一方呪禁科で手に入れた断片を解読しようと頭を悩ませていた蘭珏は辜清章の助言により、手掛かりをつかみます。その陣は回生陣といい、死人を蘇らせる力があるというものでした。最後にその陣が組まれたのは、30年前、持病で瀕死の現皇帝を救うためだったと言われます。いつまでも権力を譲ろうとしない太后と皇帝の間柄を考えると、もしや太后は皇太子の身柄をすり替えたのではと新たな疑念が沸きます。

– 第24話 –
師父を殺され、怒りで一杯になった張屏を蘭珏は、やみくもに木を揺さぶろうとしても無駄だと告げます。太后は許せないけれど、それでも鏡湖氏のやり方は違うと言い、張屏は真実を知るため、摩籮村へ戻る決意をします。森の中を村を探し回る張屏は瘴気にあたり気絶してしまいます。それを助けたのは王硯でした。そこを敵が襲ってきます。王硯に背負われて逃げる張屏は向こうに滝がある!と突然言い出します。

– 第25話 –
滝の裏には洞窟があり、そこを抜けると摩籮村が20年前のままの姿で残っていました。張屏は次第に記憶を取り戻していきます。そして、母の遺言を思い出し、聖なる泉に入り、水の中の秘密を探します。それは皇帝の出征記録でした。同じ頃、蘭珏も30年前、そして20年前の秘密を知ります。辜清章の話を聞き、蘭珏は父と蘭府の多くの人々の死の責任が太后にあることを確信します。

– 第26話 –
摩籮村から都に戻った張屏は自分が指名手配されていることを知ります。なんとか蘭珏と連絡を取り、互いに知ったことを伝えあいます。どうしても辜清章を止めなければいけない。彼を止めないと天下が乱れてしまう。二人は果たして、復讐の計画を綿密に練って来た辜清章の裏をかくことができるのでしょうか。

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27話~最終回(29話)あらすじ

あらすじ

– 第27話 –
太后を刺殺したとして囚われた張屏。柳太傅は出生証明書を目の当たりにして、辜清章が正当な後継者だと認めます。太后の葬儀と戴冠式を一緒にすると蘭珏に伝えます。蘭珏たちは辜清章の復讐劇を止めることが出来るのでしょうか。

– 第28話 –
棺の中にいたはずの太后が昭徳殿の前にひざまずいていました。体を覆うのは罪を記した血書。そこには太后の行った悪事が全て記されていました。陛下を王座にお迎えしますと皆が唱和する中、龍袍を身にまとう辜清章。蘭珏は最後の手段に出ましたが……

– 最終話 –
太后の愛した月下美人の花のつぼみに仕込まれた血霧の毒は大雍寧安城を覆います。逃げ惑う人々、そして一言後悔していると言って欲しいと願う辜清章を冷たくあしらう太后。果たして蘭珏たちは人々を守ることが出来るのでしょうか。そしてこの事件はどのような決着を迎えるのでしょうか。

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